ライターの数が多すぎで、ルートによって攻略キャラの性格が変化する
ヒロインの数が多いのはいいのですが、その弊害としてシナリオライターの数も多数です。
ライター同士で細かい部分まで上手く設定を合わせていなかったのか、
個別ルートに突入すると、今までとキャラの性格が違っている事があります。
さすがにライター11人体勢は無茶が多すぎたのではないでしょうか。
例として遠山朱金ルートが特にひどいです。
まず、校長先生。
このキャラは女好きで小物な愚物という公式設定があり
ゲーム開始直後に会いますが、主人公は後ろ盾もなく男という事もあり一顧だにされません。
しかしヒロインの1人である遠山朱金ルートに入ると、
なぜか突然フレンドリーな教師に変身して親身に話しかけてきてくれたりします。
そして主人公も違和感を感じたりせずに普通に相談しています。
なんでやねん、と。
他にもこのルートでは、同じくヒロインの1人である逢岡想の性格が変化します。
真面目で頼れる優等生タイプだったはずなのに、
主人公が朱金との関係に悩んでいると「とりあえずやってしまえ」とけしかけてきます。
あんたそんなキャラじゃないだろうと、思わずツッコミを入れたくなりました。
とにかく全体的に設定に齟齬や矛盾が多いです。
上記でも書いたように、ライター多数の弊害でしょう。
主人公は「刃引きしてあるから」と「切っ先の尖っている刀」を使って
相手を得意技の「突き」で倒したり、
学園にきてから茶屋を始めたはずだったのに、
いつの間にかお菓子作りの名人の設定なっていたりとなんかもう色々グダグダです。
一応日本の未来を担う若者を集めたエリート学園島が舞台という
蓬莱学園風の世界観設定なのに、
島では強盗、人身売買、強姦、放火、賭博、辻斬りが学生内で罷り通る修羅の国となっています。
確かに治安が悪い方が事件を起こしてシナリオを進めやすいでしょうが、
さすがに限度があるのではと言いたくなります。
そしてどんなに悪い事をしても、最長で6ヶ月の奉仕活動という罰で済むという……。
剣魂というパートナー設定もほぼ空気で、いてもいなくても変わらないレベルです。
また、人気が出る事を前提として
次回作を見越して作っているのか、クリアしてもいくつか伏線が消化されていません。
この分だと謎は謎のまま次回作無しで終わりそうな予感が……。
あ、でも濡れ場だけはそれなりに使えます。
ヒロインはかわいいので、細かい設定は気にせず、
たくさんの女の子とエロい事ができればいいという方には
割とオススメなのではないでしょうか。