面白い箇所はめっちゃ面白いのだが…
序盤のはやみに対する差別描写がきつい上に、音羽以外のヒロインは積極性に差があれ彼女の排斥に荷担しているため、その二人以外のヒロインに好感が持てない。勿論彼女らの事情は後々明かされるのだが、そこまで辿り着くのにかなり時間がかかる。
また、この作品は度々ギャグパートが挟まれるのだが、古い作品なので仕方がないとはいえ、今の時代だとかなり時代遅れになってしまっている。
しかし、シリアスパートは非常に面白い。ヒールとされる人間にも事情や正義があり、時には主人公より正論を言っていると感じることもある。はやみ達の排斥もさまざまな大人の事情故に起きたもので、結局どのルートでも個人単位で考え方を改めることは出来ても問題の根本的解決には至っていない。そのなかで様々な方法で幸せに至ろうと足掻く主人公たちの姿を見守る作品である。