ヒロインも可愛く、絵も綺麗。声も問題なし。だがこの点数。それは何故か?
先ず断っておきたいのは、このゲームは基本三股ゲームだと言うこと。
更にその三股は、最初の彼女公認だということだ。
「どういうことなの?」っと言いたいかもしれないが、少し待って欲しい。
それについては後々書くつもりなので、最初にこのゲームの長所を見て欲しい。
先ず一言に書いたように、このゲームはヒロインが可愛い。
それは認めよう。
メインヒロインも可愛いし、サブヒロインも可愛い。
大人しめのお嬢様から、ツンデレ。
恋心を抱く幼馴染にヒロインの妹。
巨乳の管理人さん、そしてアペンドを入れていれば妹も攻略が可能だ。
正にオールマイティー。
幅広くヒロインは存在し、性格もぶれない。
ヒロインの面では問題ないだろう。
そして絵だが、これも中々の高得点だ。
塗りは綺麗だし、絵も整っている。
本当に時々「この娘の顔、ちょっとゆがんでね?」と思うこともあるが、余り気にならないレベルではある。
これは人の絵を見ると、骨格を想像してしまう自分独特の目線なので気にしないで頂きたい。
また、声に関しても問題はない。
必ずツボに入るキャラはいるだろう。
「ん?」っとなる声優さんは少しだけいるが、これも気にならないレベルだ。
どうしても確認をしたいのなら、体験版やHPでの確認をオススメする。
さて、ここまでツラツラと感想を述べてきたのだが、ここまでは絶賛。
問題は次だ。
ストーリーと主人公、そしてメインヒロイン。
一言言わせて欲しい。
お前等おかしい。
三股ゲームだということは重々承知で買った。
三股は好きではない。
だが良さそうだから買った。
三股ゲームは苦手だ。
だが好みのシチュエーションだったから買った。
……しかしながら言わせて欲しい。
おかしいのだ。
先ずストーリーだが、これはいい。
最初の流れとしては掴みもいいし、テンポも悪くない。
我が侭を言えば、事故にあった主人公を心配するヒロインをもう少し細かく書いて欲しかった。
主人公の事故に関しては、皆アッサリしていて拍子抜けだった。
自分は主人公の怪我で心配するヒロインというのが大好きだっただけに、少々残念だったのは否めない。
この後、色々と出来事がありルートに突入する。
主人公はこれまで散々「○○のことだけを愛する」とか「○○以外好きにはなれない」とか言うが、短い葛藤の末に彼女公認三股へと走る。
そう、彼女公認とは、主人公と付き合っていた筈の彼女が「三股いいよ」というキリストもビックリな寛大な心で彼氏を許すのだ。
いや、どちらかと言えば彼女が彼氏に「三股をさせるように仕向けた」と言った方が正しいだろうか。
あまりに彼女が三股を薦めるものだから、主人公はちょっとだけ「いいのかな」とか「でも▲▲ちゃんはどうなんだろう」とか、葛藤と言えるのか言えないのか分からない感情を抱いて、直ぐ肉体関係へ。
三股を薦める彼女も彼女だが、もう少し主人公も考えてよかったのではないか。
だってお前、主人公のこと嫌ってるような素振り見せてるヒロインの唇、いきなり奪うって……。
ファーストキスだぞ、流石に引くわ……。
色々と三股に関しては、彼女独自の世界観を持っているのだが、正直読めない。
あるヒロインのルートでは三股を嫌がるのだが、それも一瞬の内。
ヒロイン同士で(主人公がいないところで)話し合い、三股しようと同盟成立。
気付いたら二人に攻められ、主人公流れで肉体関係(恋人二人作成)へ。
最初こそ主人公はシッカリと自己意識を持った青年かと思ったが、実はそうでもなかったようで後半はヒロインに流され続ける。
精神年齢こそ高めであるものの、流され続ける主人公にプレイヤーが置いてけぼりを食らうことは必至であろう。
絵や声、ヒロインが素晴らしい分、主人公やストーリーに違和感を覚える作品だった。
「なんでだよ!」「ねーよ!」「なんなんだよ!」と何度も連呼したゲームは久しぶりだった。
ということで78点。