死生観を主題に置いた感動のストーリー。
あまり知名度は高くないこの作品。しかしなかなか魅せてくれました。
ある一つの事故をきっかけに様々な人が苦悩し、克服する話です。
柚月沙希は唯一無二の双子の姉を失い、
山吹美幸は事故の発端として苦悩し、
小田巻雛は事故の巻き添えで失明し、
姫萩はるなは加害者の子として苦悩する萩原睦月を支える人として、
それぞれが成長する物語です。
そして最終話「Aster」では死に際に残した沙耶の願いがわかります。
「死んで感動誘ってハイおしまい」みたいなお涙頂戴シナリオではなく、「身近な人の死をどう受け止めて生きていくか」を描いたシナリオで、個人的には太鼓判を押したい作品。
若干演出が弱いとも感じましたが、主軸はしっかりしているので安定して見ていられる作品です。
特に沙希シナリオは心に残るルートでした。青山ゆかりさんの迫真の演技には脱帽しました。
CGは非常にレベルが高い。ほとんど作画が崩れることもないし、文句無しです。
ただシステムは不安定で、強制終了されることもしばしば。強制終了されると既読部やCGなどがセーブされないままになってしまうので、時々ゲームを終了しつつプレイすることを勧めます。パッチは必須。
死生観を主題に置いたストーリーはあまり好まないのですが、この作品についてはその後の話をメインに置いているので好感が持てます。
ただ、一つの事象についてしつこいくらい多角的に見るザッピング仕様なので、人を選ぶかも。
知名度が低いこの作品ですが、個人的にはおすすめしたい。