中盤から後半にかけて熱く展開する戦闘モノ
パッケージの時点ですでに中二病臭さが漂ってくるこの作品。
最近は他メディアへの移植が続々決定しており、アニメ化も決定ということでプレイしてみました。
無気力でヒロイン達に守られてばかりだった主人公が、逆にヒロインを守るべく成長する物語。よくあるバトルモノの王道的な展開の作品です。
シナリオは初めから赤い夜、闇精霊、黒騎士、などと全くの意味不明な中二病ワード全開。
主人公サイドは能力を持っていない(気づいていない)状態なので戦闘も発生せず。
駆はネガティブ思考だし、ヒロインのゆかも主人公依存タイプなので正直序盤は退屈でした。
ただ美鈴、菊理、雪子、賢久と戦闘メンバーが続々と揃い、また黒騎士との戦闘が本格的に始まる中盤頃から段々と面白くなってきました。
日常パートも癒されるような場面が増えて救われました。
特に雪子と賢久の死闘のシーンはこのゲームで一番盛り上がり、また泣けるシーンでした。
あと美鈴と操の決闘もジャ●プ的展開で熱くなりました。
ただ黒騎士たち(禁書目録聖省)が束になっても倒せなかった魔女リーゼロッテと駆の一騎打ちは正直あっけなかった。
アワリティアの存在感もいまいちだったし、最後の最後で尻すぼみになってしまったのは残念。
まあそれでも最後は上手くまとまてくれたので満足です。
ルートはゆか、美鈴、菊理、雪子の4人ですが、共通が大部分を占めているのでぶっちゃけ一本道。
ただ菊理だけは物語の根幹を担っているので、最後に攻略することをお勧めします。
演出はなかなか良かったです。
美鈴の詠唱シーンとかは鳥肌が立ちます。
ただ後半は同じ演出の使い回しで少し飽き飽きしてきたので、もう少し種類があっても良かったかなと思いました。
歌は彩音さんのOP「Lunatic Tears...」、挿入歌「忘却の剣」、AsrielさんのED「穢れ亡き夢」の3曲。どれも良曲です。
特に忘却の剣は場面と相俟って泣けます。
「クロスビジョン」という多視点システムも、時系列が確認しやすく良かったと思います。
総評:
物語の筋道はしっかりしているし、演出は魅せてくれるしで満足した作品。
ただエロゲという観点から評価するならば、恋愛的展開を疎かにしすぎでした。
恋愛:戦闘=1:9といっても過言ではないほど比重が偏ってました。
成長や挫折を盛り込んだ王道的戦闘モノが好きな人には是非オススメしたい作品です。
P.S.
美鈴がドストライク。クーデレいいよクーデレ