えっちなのは良いが、もう少し看板ヒロインを磨くような作りにしてほしかったなと思う。
前作の不穏な終わり方からの続きということで、そこそこ楽しみにしていたのだが、蓋を開けてみると大部分は前作と同じく愛欲に爛れた生活が映し出されているのみで、面白味は薄かった。
自身の兄と従姉妹が性行為をしている現場を見て、日が落ちる頃まで思い悩んでいた彼女が説得力の欠片もない瑠璃子の一言に動かされ、自分も同じミイラになってしまうのはなんだかなぁと。個人的には妹として瑠璃子を凶弾するくらいはやっても良いんじゃないかと思ったが、まあそもそもそんなシリアスな作品でもないので…ヤリゲーだと主張されてしまったらもうあっちを見て楽しむしかない。
美玖のビジュアルは良いので、そんな彼女が積極的になっていくえっちシーンは当然えっちなわけだが、シーンとシーンの間の接続が不自然なのは少し気になったかなと。ムードもくそもない虚無なシーンがいくつか見られた。
また、終盤に差し掛かって美玖ではなく紫織の出番が増えるのも若干の不満であった。紫織を通して美玖を見るという目的はあったのだろうが、次作への準備感が出過ぎているというか、もう少し美玖と主人公の二人の時間を堪能したい気持ちがあった。無論、紫織もビジュアルは悪くないので嫌いとかそういった感情はない。前作は本当に最後の最後に目撃といった流れだったのでよかった。
この感じだと次作もまあヤリゲーとして動いていくのだろうなと思うが、そうなるとやはり純粋にエロのパワーが高い一作目が一番好きだったという感想に落ち着くだろう。美玖を犠牲にして生み出される紫織という少女がどれほどの魅力を持っているのか、一応は楽しみにしておく...。