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asteryukariさんの夏への方舟Iの長文感想

ユーザー
asteryukari
ゲーム
夏への方舟I
ブランド
Argonauts
得点
71
参照数
1376

一言コメント

悪女の微笑みに誘われて…

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想



夏の田舎を舞台に、3人の少女との性愛と欲望が絡み合うインモラルラブストーリーということで、本作はシリーズ第一作目にあたる。最近のArgonautsさんは三部構成が基本になっており、正直なところ追うごとにシナリオが面白くなっていくタイプの作品は過去になかったので、今シリーズもあまり期待はしていなかった。

ただ、今作のヒロインのことはそれなりに楽しみにしていて、黒髪ロングと豊満なボディが素晴らしいのは勿論の事、主人公の従姉という立場もキャラクターとしてはかなりえっちだなぁと。他ヒロイン二人も序盤から好印象で良かったのだが、彼女が出てきてからは彼女にしか目がいかなくなっていた。彼女の胸にしか…。


少し読み進めていくとロマンチックの欠片もないような雰囲気で結ばれて、そこからはひたすらにえっちを繰り返すのだが、それを眺めていると瑠璃子に対する印象がまあ変わる変わる。お姉ちゃんだから何でも許してくれる…みたいなタイプではなく、女を全開で主人公にえっちを迫ってくる痴女だった。

そんなわけで後半になる頃には面白味なんてものはもうなくて、またこの痴女は何かと理由をつけて主人公をえっちに誘っていくのだろうなぁという感じで眺めていたのだが、最後の最後にとんでもないものを見せてくれた。

主人公の妹である美玖がたまたま行為を覗いた時にそれは起こった。主人公と女性の性行為を別のキャラクターが見てしまいショックを受ける、あるいは主人公たちが気まずい思いをするパターンというのはよくあるのだが、あの女はなんと見せつけるように、勝ち誇るような笑みを妹ちゃんに向けたのである。

寝取られモノなら見るが、清楚オーラ全開の看板ヒロインがこんなことをするとは思っていなかったので、かなり驚いたしハッキリ言ってドエロかった。途中から痴女だと思っていたが、認識が甘かったのである。彼女はむしろ悪女と呼ぶべきキャラクターにいつの間にか進化していた。彼女が今後どういった立ち位置でヒロイン達と戦っていくのか、大変興味深い。



てな具合で予想外にえっちなイベントが起こっていて、期待以上の満足感が得られたのは勿論の事、瑠璃子という女についても大変興味が持てる内容だった。

次作も楽しみにしています。