シナリオに起伏はなく、ヒロインとの情事を楽しむタイプの作品となっている。故に褒めちぎることはできないが、想像を超えてくるようなド変態女どもが揃っているので楽しくはあったかなと。
日本最大のテーマパーク「ドリームガーデン」の経営者の息子たる主人公が、次期社長候補として様々な課題をクリアしながら、ヒロイン達と恋愛関係を育んでいく。ヒロインは一介の家庭教師からお姫様まで幅広く、属性という観点で分けるとすればなかなかバランスが良い。主人公も地味ながら霞みはしない悪くない設定だと思う。
で、ぶっちゃけた感想だが、本作は読んでいて面白いと感じる作品ではない。勿論、主人公が次期社長候補として頑張っていく描写はあるし、ヒロインのために男らしく行動することもある。ただ、そこがメインというよりかは、ヒロインと過ごす時間に重きを置いた作品に感じた。もっとざっくり言えばヒロインとのイチャイチャを見て楽しむ作品だった。
先程、本作のヒロインは属性がバラバラでバランスが良いと述べたが、共通していることがあった。どの女も私の想像を超えてくるような色情狂であったのである。告白してすぐにえっちに至るのは彼女達に当然であり、中には初体験からお尻のプレイを所望するド変態までいた。目を擦って文章とCGを見返し、唖然としてしまった。しかも初回だけでなく、謎の言い訳を並べて何度もお尻を所望していくるから面白い。私は彼女をギャグ担当として楽しみながら眺めていたが、本命として彼女のルートに期待して臨んだユーザーはどうなったのか、気になって眠れない。
私が気になっていたのは律花という少女で、主人公とは幼なじみで、社長である母親の秘書も務める冷静沈着な女の子だった。その立場故に共通ルートでも他のヒロイン以上に関係が親密であり、しかしながら自身は秘書としてスキルを磨き続けるタイプのなかなか好感度の高い女の子だった。しかしながら、そうなってくると恋愛関係には至りにくいのではないか、シリアスな展開が待ち受けているのではとかなり不安になりながら個別ルートに突入したのだが、心配無用だった。彼女もまた他に負けずとも劣らないド変態だったのである。
もう初めての段階からロマンチックの欠片もなくて、以降は何気ない日常で欲情し、えっちに誘ってくる。作品が作品なら寝取られエンド一直線の乱れっぷりについ笑いが零れた。逆に可愛いなと、そのメスっぷりに好感すらを覚える。ルートも一番のシンデレラストーリーで感動こそないのだが、女としての喜びに酔いしれる彼女を見て満足した。「ウエディングドレス姿でヤリたい!}と言い出すところも含めて大好きだ。
アフターストーリーも秘書とは?と首を傾げたくなるド変態っぷりで、自ら縛られることを望み、乱暴されることに悦を感じていた。主人公が一生懸命腰を振っているにもかかわらず、まだ足りないと叫び続ける様は、快楽の奴隷そのものだった。本当にとんでもない女だ。
振り返ってみると結構ぶっ飛んだ作品だったが、それが私の肌には合った。むしろシナリオは変わらず、ヒロインが無個性であったらもっと悲惨な結果になっていただろう。ヒロインを変態にしてくれたことに感謝。