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asteryukariさんのWANNABE→CREATORSの長文感想

ユーザー
asteryukari
ゲーム
WANNABE→CREATORS
ブランド
DESSERT Soft
得点
77
参照数
1737

一言コメント

あくまで書きたいのはイカレ女たちを集めたハーレムだと、そんな主張が伝わってくる一作だった。此度もまた心が躍る雌に巡り会うことができた。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想



今回はクリエイターを目指す少女達とのドタバタラブコメディということで、創作活動が物語の軸となっている。才能はあるがネットでひそひそと二次創作活動するだけの主人公が、ヒロインに引っ張り出されるという何ともわくわくする導入だった。主人公が才能に溢れているという設定を持ち出してきた時点で、先に待ち受けるハーレムの図がはっきり浮かんでくる。

序盤から中盤にかけてはセオリーに忠実な創作モノをやってくれて、それがまた面白い。馬鹿にされていたばかりだった主人公が、周りに認められて、やがて一部から崇拝の眼差しを向けられるようになる。こういうのはやはり見ていて気持ちがいい。ガチガチの創作モノとは違って、主人公が凄い実力者に見える…なんてことはないけれど、そのざっくりとした話運びは嫌いではなかった。

本作は例によってハーレムエンドしかなく、各ヒロインの抱える悩み、苦悩なんかに触れながらハーレムを作っていく…わけではない。最初の二人はそこそこ丁寧にやっていたけれど、凛音を懐柔した辺りから我慢ができなくなって、そのままポンポンと抱いて一気にハーレムを作り上げていた。それが結構ツボで、本作のメインは何なのかがはっきりと示されていたなぁと。創作活動はあくまで繋ぎであり、書きたかったのは過去作同様えっちで楽しいハーレムなのだと、そう主張するかのようなぶっ壊しっぷりである。



創作活動部分に魅力を感じていた身としては勿体ないと感じる気持ちも少なからずあるが、一方で楽しみにしていたイカれ女はというと…しっかりと、それもいっぱいに存在していた。クリエイター故に面倒臭い性格の女は多いが、一皮剥けば皆同じ雌。そのお決まりな展開に安心感を覚えた。

そして、そんな魅力的な雌達の中でも一際輝きを放っていたのが凜音だ。周りが認めるプロの実力作家で、プライドが高い。主人公の事も認めつつ、それでも自身の負けを認めない彼女はヒロインの中でもかなり手強い…かのように見えた。まさかネットの男に恋をしてしまう激痛チョロ女だとは思ってもいなかった。

実はリアルで会うことを提案した過去について語り始めた辺りからもう彼女に対する感情が「可愛い!可愛い!!可愛い!!!」しかなくなってしまって、そのまま性行為に突入してくれたので口角はずっと上がったままだった。

で、えっちシーンに突入してからがまた可愛くて、「やっと見つけた」や「大好き」等の言葉を零すことにもはや躊躇はなく、キスを強請りながら中出しも強請ってくるなど、もうとびっきり素直になっていた。一度素直になってしまえば後はもう勢いに乗るだけといった感じで、皆の前であろうと愛しの彼をえっちに誘ってくるようになる。その見事な雌ムーヴに惚れ込んでしまった。

「どうせ逆転狙いの横恋慕だったもの。何度でも振り向かせてみせるんだからぁ」
「私が出遅れてるのは自覚してるわ」
「あなたに抱いて貰える為だったらなんだってする。お掃除フェラでも、パイズリでも」

本当に最後まで可愛い雌でいてくれて、今作もまた良い雌に出逢うことができたなと。本音を言えばもっと彼女との欲望に爛れた日常を見ていたかったが、ハーレムが核なので仕方がない。




振り返ってみると今作もまたイカれ女成分で満たされたハーレムゲーだったなぁと。次作も楽しくイカれた日常を期待しています。