憧れの人のために奮闘するヒロインが非常に愛らしくて、彼女を見つめているだけで元気が湧いてきた。短めで内容も薄めだけれど、視点を彼女だけに合わせると幸せになれる。
ヒロインことつぼみちゃんは、好奇心旺盛で主人公が書く小説の大ファン。そんなわけでつぼみちゃんによる猛烈アタック物語が始まるわけだが、もうとにかく序盤からつぼみちゃんが可愛くて仕方ない。主人公が小説関連の話をする度に、目をキラキラさせながら迫ってきて、自身の発言が主人公の構想に繋がると目をハートにさせながら喜ぶ。おまけに美味しいオムライスを作るための謎団体「オム研」にも所属しているのもかわいい。
部室での会話だけでなく、取材のために遠出することも多く、そんな中で二人の間に恋愛感情が生まれていく。そうなった時のつぼみちゃんも勿論かわいい。それまでは褒められたり、自身を労うような言葉を賭けられると(≧∇≦)という感じで、喜びまくっていた彼女だが、主人公の事を一人の男として意識し始めてからは見事にしおらしくなっていた。落ち着きながらも顔は真っ赤なのが本当に愛らしい。
付き合い始めてからは小説がどうだとか、取材がどうだとかいった話はあまりなく、恋人になった二人の時間に重点が置かれていた。特に花火のシーンは印象的で、恋人になる前となった後で台詞がガラッと変わっているのが良いなぁと。幸せそうに花火を見つめるつぼみちゃんを見てこちらまで嬉しくなってしまった。
結局のところ良かったところと言えば「つぼみちゃんが可愛かった」に尽きるのだが、彼女の想いを踏みにじるような謎展開がなかったのは良かったかなと。また、主人公も受け身人間ではなく、ここぞという場面では、つぼみちゃんよりも先に行動してくれる点が嬉しかった。
物語は終わってしまったが、つぼみちゃんの幸せはまだまだこれから。つぼみちゃんの幸せをいつまでも願っている。