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asteryukariさんの家庭教淫 ~授業料はカラダで~の長文感想

ユーザー
asteryukari
ゲーム
家庭教淫 ~授業料はカラダで~
ブランド
Guilty'Dash
得点
70
参照数
1322

一言コメント

内容としてはありふれたものではあるが、度重なる凌辱を経て、強く逞しくなっていくヒロインは一見の価値あり。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

ヒロインの三上遥香はごくごく普通の学生であり、成績不振から両親に家庭教師を付けられてしまう家庭教師こと冷泉院雅也はその優秀さから『伝説の先生』と呼ばれているがその分、月謝が高額という某無免許医を連想させるキャラクターであり、金で払えないのであれば身体で...といった感じで遥香への凌辱劇が幕を開ける。



といった感じでそのタイトル通り凌辱メインの作品だったが...中々面白かった。流れだけ見てみると特に意外性もなく、淡々とヒロインが犯されていくのみ。教育とは言いつつもも、決してアブノーマルなプレイはしないし、ヒロインも嫌がるのは始めだけ。二回目以降はすっかり女になってしまって、心も体も先生を求めるようになる。

また、従順になると彼の指示に従い、彼以外の男性とも性行為をするようになり、自身もそれを楽しみ始める。主である主人公以外の肉棒で感じる事を気にかけながらも、しっかり笑顔で腰を振る。お淑やかだった少女は、いつの間にか立派な淫乱娘になっていた。

そんなわけで凌辱を期待していたユーザーにとってはやや不満の残る作品に仕上がっているが、個人的に面白いなと感じたのが終盤以降に先生の教育が生きてくる点。そういう方向に活かしてくるのかと、その意外と真面目な仕掛けについ吹き出してしまう。



雅也の教育が遥香に与えた影響、それは単に淫乱になるだけではない。勉強中に調教を受け続けたおかげでちょっとしたことでは動じない、並々ならぬ精神力を手に入れたのだ。受験当日、皆が緊張している空間の中で一人だけすまし顔を浮かべている彼女は、まさに強者のそれである。会場の声を「野山の鳥のさえずり」と形容し始めた時はつい笑ってしまった。

そんな最強の精神力を手に入れた彼女だが、休憩時間に性行為をしたせいで試験中に眠気を感じる危機に陥ってしまう。分岐によってはそのまま眠ってしまい受験に落ちるから面白い。終盤のギャグ要素は本当に光りまくっていた。

大学に入学してからもブレずに、ただひたすら先生の奴隷として生きていく。その姿は滑稽を通り越してむしろ逞しいとすら感じた。恐らく彼女は卒業までずっと変わらないのだろう。そのまま結婚してほしいくらいだが、彼女はそれを望まないはず。



内容を振り返ると、やはり三上遥香というキャラクターが本作における最大の魅力だったなと。序盤とのギャップが刺さり、いつの間にか大好きになってしまった。