季節を武器に露出度の高い格好で迫ってくる少女たちはとても魅力的で、見惚れてしまう瞬間もしばしば。お話には思うところもあるが、それなりに満足感はあった。
スタディ§ステディ2ということで、前作のように学園を舞台にヒロイン達と親睦を深め、甘くえっちな日々を送っていくことになる。前作の季節は冬であったが今作は夏。季節が変わったことで何が変わったのかというと、それは服装。
水着やタンクトップなど露出度の高いものを着るようになって、更に制服はノースリーブときた。なぜ肩が出るだけであんなにも卑猥な衣装に様変わりするのか。普通の制服も良いが、個人的にはよくやってくれたという思いが強い。
とまあそんなわけで読み始めの時点で既にえっちな雰囲気が漂っていて、早くヒロイン達を攻略していきたいなと感情も大いに昂った。また、プレイ前から気になっているヒロインもいたので、あわよくばいいシナリオが見られたら良いなくらいの気持ちで臨んだ。
共通ルートに関しては特に文句がなくて、共通の段階では好感度が疎らな点が良かったなと。ぐいぐい来る幼馴染がいたり、口の悪い後輩がいたり、個性が立っていて面白かったと思う。
個別ルートについては付き合う瞬間こそ良いと感じるルートもあったが、付き合ったら後はイチャイチャに注力した内容となっていたので、読み物としてはあまり面白くはない。また、一部のルートだけ謎に重い設定が課されているなど、人によっては憤りを感じる方もいそうな要素もちらほらあったりした。
以下ルートごとの感想。
○やえ
無口でコミュ障だが根は優しい先輩で、お隣さんでもある。立ち位置的に一番遠いヒロインをお隣さんに持ってきたのは賢いなと思う反面、もう少しお隣さんならではのエピソード詰め込んでくれても良かったなとも。
どのルートにも言えることではあるが、中でもこのルートはえっちまでの流れがドライで、えっちから始まる恋愛が描かれていた。身体つきもそうだが、普段は静かなのにえっちになると饒舌になる所が彼女の魅力であり、エロさだと感じる。もっと気持ちよくしてあげたいと、優しく主人公を包み込む彼女が本当に卑猥だ。
山もなければ谷もないといった感じで、基本的にイチャイチャラブラブで幕を下ろすわけだが、手紙の内容を読むと彼女のこれまでの感謝の念が良く伝わってくる。
○星彩
揶揄ってくるタイプの後輩ちゃんであり、共通部分からかなり誘ってくる。個別分岐すると家にまで泊まりに来るから…本当にこの子はもう凄い。
この子の場合もやはり流されるようにえっちがはじまり、家でも外でも学校でもやりたい放題なお話になっていたが、星彩の性格を考えると、この路線で良かったのかもなとも思う。特に悩んだり、苦しんだりすることはない。ただ好きな相手と好きなタイミングで、好きなことをする。それが彼女にとっての一番の幸せであり、続けていきたい事であった。最後に見せた笑顔がとても印象的。
○由乃
久々に再会した幼馴染であり、距離感は一番近い。だが、それ故に中々それ以上のステージにいけないといった感じで、相思相愛にもかかわらずお互いに試し合っているのが何だか微笑ましかった。
このルートはしっかりと恋愛をしていたいのが良かったなと。お互いの気持ちが通じ合ったところで、初めて唇を合わせ、そこから次へとステップアップしていく。こういうやりとりが見たかったのだと、彼女に期待していた身としては大満足な運びを見せてくれて、心が満たされた。キスシーンの演出が名作のそれである。
核となる話も綺麗にまとまっていて、他のルートと比べるとダントツで良かった。演出は勿論、地の文も二人の過ごしてきた時間を感じる素敵なものに仕上がっていた。ラブレターの開示タイミングがこのルートだけED後な点にもこだわりを感じる。どうかあの笑顔を絶やさずに日常を過ごしていってほしいものだ。
○潤海
ことあるごとに中指を立ててくる後輩で、4人の中では唯一の幼児体型。おまけに厨仁病も患っているので、見た目も中身もお子様なヒロインである。そんな彼女の過去についてだが、これが引いてしまう程に重く、おまけにすっきりはしない解決方法をとっていたので、恋仲になる前に少し気分が下がってしまったのが正直なところ。
しかも恋仲になったら、これまでの個性が全部塗り替えられてしまったかのようにえっちに積極的になっていくのが…。自分の中の大きなわだかまりが解消され、その結果デレデレになるという流れ自体は悪くないのだが、あまりにも変わりすぎていたので少し違和感を覚えてしまった。ただ、シーンについては作中で一番えっちだったと自信を持って言える。挿入失敗の過去が後半に生きている。
振り返ってみると、気になるところもあったがまあ、えっちだから良いかで落ち着くかなと。
たくさんのかわいいと、とびっきりのえっちをありがとう。