少女たちの泣き顔や怒り顔、罵倒すらも最高のスパイスになり得るのだと、ノリノリ気分で悪役を演じる主人公を見て思わず笑みを浮かべてしまった。
若返りたいという欲求から魔王のために動く事となった主人公。普段は島の先生としてヒロイン達を支えつつ、ダンジョンでは彼女たちの宿敵として立ちはだかり、彼女たちを任し犯すことを悦びとしている。ここのブランドらしい主人公であった。
ヒロインとの会話こそ多いが、ヒロインごとに専用の√があるわけでもなくハーレムエンドで幕を下ろす。その構成を見てもわかる通り、お話はおまけ程度のものであった。魔王と戦うことになった時は「お!」と思ったが、負かした後も円満な関係が続いていたのでがっかり。奴隷にしてやってほしかったというのが正直なところ。
また、ゲームシステムはゲームセンターで子供が遊ぶようなすごくシンプルな作りになっていた。有効な手を選んで相手のHPを削らないと勝てないのに、攻撃を受ける時が一番楽しい点はどうにかならなかったのだろうか...。後半はわざと攻撃を受けたりして遊んでいた。ただ、あのクオリティのゲームをプレイヤーに強制せずスキップ可能にしたのは英断だったなと。私はそこそこ楽しんでいたけれど、多くの人はきっとそうではないはず。
まあこんな感じのお世辞にも面白いとは言えない作品であったが、一方で期待していた凌辱描写についてはまあまあ良かった。というかそこに9割の意識を向けていた自分としては期待通りの凌辱が見られたので、ダメな作品だとは思わなかった。最低限の悦びは残してくれる、だからTriangleが好きだ。
ヒロインをパッと見て良いなと思ったのはセレスティアで、実際にシーンを迎えて良いなと感じたのも彼女であった。あの反抗心剥き出しの目から流れる涙は極上であり、彼女が「ごめんなさい」を言う度に心臓がドクンドクンと鼓動を速めた。なんて最高の女を献上してくれたのかと、アンケートはがきを書き始めたくらいには好みの女だった。
快楽で折れてしまう売女ヒロインの中、彼女だけは最後まで懸命に抵抗してくれた。身体は反応していても嫌だという感情だけは忘れていない。彼女こそがナンバーワンであると自信を持って言える。やはり私の目は間違っていなかった。
あとはまあ、パウラさんが大変魅力的なキャラクターで、序盤は彼女との生活だけで時が過ぎていってもいいのではと思う瞬間も。えっちなだけでなくユーモアもあるので、彼女と主人公の会話を見るのが本作における楽しみの一つでもあった。パウラとのTrue Endを密かに待っています。
てな感じでプラスな点こそ少ないが最低限、見たいものは見られたのかなと。次は魔法戦士シリーズでお願いします。