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asteryukariさんのHoney*Honey*Honey!の長文感想

ユーザー
asteryukari
ゲーム
Honey*Honey*Honey!
ブランド
おうちじかん
得点
70
参照数
728

一言コメント

やはりどうしても物足りなさは残るけれど、ヒロインが皆生き生きとした表情を浮かべていたのでもう充分かなと思う。どいつもこいつも本当に嬉しそうに笑うものだから...こちらまで幸せな気分になる。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

序盤こそ男女接近法がなんだとか、恋人になるのに許可がいるだとか面倒くさそうな決まりごとが次々と出てくるが、あまり深くは関わってこないので安心した。いや、せっかく用意した設定なのだから良くはないのだが、「話に悪影響を及ぼさなかった」と考えるとまあこれでよかったのかな…と。

登場するヒロインは三人で、つかさはさておきアリカとみゆきはガンガン迫ってくるタイプ。なのでルート分岐した後は付き合うまでの過程が短く、かなり早めにえっちをする仲になっていく。基本的に話は二人仲良くどこかに出かけたり、えっちしたりと恋人らしい日常を送っていくことで完結する。そしてその尺はかなり短め。個々のヒロインが持つ固有のエピソードも薄い。以下√ごとの感想。

<みゆき>
教育者という立場でありながら主人公に猛烈なアプローチを仕掛けまくる女性。それもそのはずで小さい頃からずっと主人公の事が好きだったとのこと。彼を好き過ぎるあまり声を録音したCDやぬいぐるみ、それから毛布カバーまで自作してしまっていた。ここまでいくと流石に狂気で、つい笑いが零れてしまった。こういうキチガイじみたキャラクターが好きなのだ。

そして、そんなグッズが災いして彼女は謹慎処分&他の学校へ転校することになる。グッズを見せる時も、学校を離れるとわかった時も全然どうしていないのが恐ろしい。彼女にとって大事な事はただ一つ、舜くんだけなのだろう。

エピローグもギャグみたいな話だったがみゆきさんがあまりにも楽しそうなのでもう満足かなと。彼女からは好きな人と一緒に居られる喜びが溢れ出ていた。


<つかさ>
真面目だけれど妄想が激しくてむっつりな女の子。エロ本を参考書と呼ぶあたり相当まずい状態にある。彼女は恋愛を知りたいとのことであったが、分岐してすぐに恋心を自覚し主人公と結ばれていた。

終盤で改めて恋愛とは何か問う場面があるが、あれは確認に近いのかなと。喜びのあまり泣き出してしまうところが彼女らしい。すぐ泣きだすし、すぐネガティブになる彼女だが、その分楽しそうにしている時の笑顔は一級品。めんどくさ可愛い女の子であった。


<アリカ>
ガンガン攻めてくる後輩キャラと思いきや、恋愛を意識すると途端に顔が真っ赤になる。その容姿の可愛さも相俟ってそれはもう最高に可愛かった。一番人気は彼女になるのではないだろうか。

付き合い始めるとアリカの方にも余裕が出てきて、小悪魔めいた表情を浮かべたり、誘ったりすることも増えていく。しかしながら、えっちが始まると主導権を握るのは主人公。お手本のような誘い受けに喜びを隠せなかった。そして、最後のメイド服えっちは実に素晴らしい。

いつもポジティブ、明るく元気でよく笑う。そんな彼女が見せた最後の笑顔は作中で一番輝いて見えた。主人公くんにはこれからもあの笑顔を守り続けてほしいものだ。



まあ物足りなさはかなり感じるがマイナスになる要素もなく、どの√も最後は爽やかに終っていたのでこんなところかなと。女の子の笑顔がたくさん見られて私は嬉しい。