「ヘンタイ・ラビリンスのヒロインが蟹子だったら...もしもディスク」発売待ってます。
アリスソフトから生まれたブランドの作品ということで、そこそこ期待しつつ、同人であるということも踏まえてプレイに臨んだ。謎解き要素やフラグ管理はあまり厳しくなくて、指示に従い目の前の敵を倒していくいたってシンプルなRPGだった。ただ、メインとなる三つのマップには順番の指定がなくどのマップから進めてもいい事や、ヒロインの育成等は自由度が高く、プレイヤーを楽しませる作りになっていたかなと。
ヒロインであるお姉さんに変態(スタイルチェンジ)を与えたのはかなり良かったと思う。ボス戦では多少スタイルが限定されてしまうが、自分の好きなスタイルで育てられることに少なからず喜びを感じていた。私はとにかくタコヤキが好きだったので、途中でバイクやハーピー等の変態が出てきてもタコヤキを愛し続けた。
戦闘に関しては基本的にお姉さんがメインの攻撃役。主人公はサポート役をすることが多かったので、そこが少し残念だったかなと。奪われたヒロインを奪還しに行くという物語なのだから、もっと主人公に力を与えてやっても良かった気もする。それが拳銃だという主張するのであれば納得せざるを得ないが…。ラスボスを銃殺してしまい、申し訳ありません。
また、マップについて選べるのはいいけれど、アイテムや武器の値にほとんど差がないのは勿体無い。敵のレベルはこちらのパーティに合わせて変化するのだから、武器も同様の仕様にしてほしかった。まあその辺は同人だから仕方ないのかな。リキシソードだけぶっ壊れているのが面白い。
そしてシナリオは単調且つあっさりとした終わり方をしていたのでまあまあといったところ。個人的にノーマルエンドも結構好きで、切ないながらもこの作品観に合っていたと感じる。私がお姉さんの事をもっと想っていたらまた違った感想になったかもしれないが。
では好きなキャラはいなかったのかというと、そうではない。ちゃんと好きに、それもぞっこんなレベルの女子がこの作品にはいた。その子の名前は蟹子。ビジュアルも良いし、口調も好み、おまけに中身まで素敵なキャラクターだった。だからこそだ、別れのシーンでは相当胸に来た。一時間程度の付き合いだったにも関わらず悲しかった。彼女の本音が地の文で書かれていたりしたら泣いてしまっていただろう。本当に強く優しい女の子だった。
不満点も色々書いたがプレイしていて楽しかったのは事実で、なんだかんだ周回もしてしまった。また、音楽担当がPKタートルズさんということもあり、ボス戦のBGMなんかは非常に質が高い。まだまだ新規のブランドだが、これからに期待だ。