物語には面白味の欠片もないが、メインヒロインであるありさはなかなか素敵な女性だったように思える。だからこそシーン数及びバリエーションをもっと増やしてほしくなるのだが…。
銀河の彼方からやってきた美少女刑事との出会い、共に戦っていく。作風から凌辱ものっぽさを感じたりもするが、そういったシーンはごくわずかであり、変身モノと言うよりは特撮モノらしさを感じた。とは言っても熱いシーンはない。これは主人公の配役が大きく関係しているかなと思う。
基本的に主人公はヒロインの能力強化にのためにη-073(精液)を生成するだけの役割となっている。そのため、戦いに巻き込まれることはあっても活躍することはあまりない。最後は出番をもらっていたがその一枚絵及び立ち絵があるわけでもないので、やはり印象に残りにくい。もっと主人公を光らせてあげればそれなりの面白くなったのではないかなと。
また、戦っているヒロインから熱さを感じない理由の一つはあっさりしすぎていることだろう。おいおいこの作品にそんなものを求めるなと、そう思う自分もいるのだが、別に負けたら素敵な陵辱劇が幕を開けるわけでもないため、もはや戦闘とシーンにこだわるしかなかった。
戦闘がイマイチだった二つ目の理由は技名があまりにもダサかったこと。三連キックを「トリプルボンバー」と呼ぶなんて、こんなの笑うしかないだろう。しかも真剣な場面で、真剣な声で言い放つから困る。
そして、シーンについてだがまず数が非常に少ない。しかもただでさえ少ない枠を三人で奪い合うから大変だ。私の好みのヒロインはありさだけだったので、もっと彼女のシーンを見たかったというのが正直なところ。というか物語的にもメインなのだから、彼女のものが八割とかでもよかったと思う。
そう、ありさちゃんの可愛さだけは本作の唯一の救いだった。主人公よりいくつか年上の真面目でクールなお姉さん。そんな彼女がイヤイヤ言いながらも彼の欲望のままに貪られる姿はなかなかそそるものがあった。袖なし服を着てくれるのも嬉しい。
そこまで過度な期待をしていたわけではないが、不満の多い一作だった。父親の設定をもっと上手い具合に活用できたら、多少はマシになったかなと思う。