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asteryukariさんの椎名真穂のヒミツ ~ネームはHで思いつきます~の長文感想

ユーザー
asteryukari
ゲーム
椎名真穂のヒミツ ~ネームはHで思いつきます~
ブランド
アストロノーツ・コメット
得点
70
参照数
2243

一言コメント

初めは資料集めのためにと始まった関係も最後にはちょっぴり素敵な関係になってる。話の多くをシーンが占めるが、そのシーンからは二人の親密度がわかる。何が大切で何を目的に生きていくのか、あの時期にそれがわかっただけでも主人公は儲けものだろう。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

引っ越し先のアパートの大家さんがエロ同人作家だった!

こんなの衝撃なんてもんじゃないないだろう、おまけに巨乳の美人。お前…人生で一番の運を使ったなと言いたくなるほど主人公が羨ましい。初めての性交も早く、そこからどんどん肉欲に溺れる日々になっていくのだが、その合間合間で彼女の夢、活動に関するお話が展開していく。

そのお話がとても良かったというわけでもないのだが、真穂がなぜ同人作家になったのか、どうして絵を描くのかなんかも触れてくるのため、主人公を通して彼女の人生観なんかが見えてくる。

エロ同人作家と聞くと驚くが、それだけ必死に打ち込めるものがあるのは素敵なことなのだ。結局はその人にとって大切なモノとは何かという話で、真穂はきちんとそれを見つけている。エッチなことばかりしている彼女だが、彼女は彼女でしっかりと持ってるのだということ。

それに対して主人公はというと…何もなかったわけだ。そんなヒモな主人公が最後に大切なものを見つけて終わるというのが結構好きだった。まあ話の流れを見ていればそうなるだろうという感じだが、最後はしっかり「漢」を見せてくれたかなと。

彼に助言をしてくれたオカマは意外とお気に入りで、オカマキャラに謎の信頼感を抱いているせいもあるが、良いキャラしていた。というか他の二人に関しても寮で仲良くする描写なんかがあれば、もっと魅力的な作品になってくれそうだったがまあ、そういった作品ではないのだろう。

シーンに関しても触れると、初めて同士の二人が試行錯誤しながら色々なえっちに挑戦していく描写が好きだった。初めから中に出すのではなく、回数を重ねてというのが、決して酔ったノリなどではなかったことを証明してくれる。また、お掃除なんかもかなり卑猥で、彼女の主人公への愛情がよく伝わってくる。本当に幸せそうに舐めるのがえっちすぎる.....。

まあ内容はえっちシーンが多くの割合を占めるし、その話だって大したことはない。でもそれでよかったとも思えるし、作品に合ったお話だったのかなと思う。これからもばんばん資料集めに励んでほしいものだ。