話は薄い話が続いていくため、面白さや感動はないのだが、ちょっぴりいい話がちらほら含まれている。それを評価するだけではまだまだ足りないが、足りない分は本家が少し手を貸してくれたかなぁ。そらいろ最高!
青い~うみ、し~ろい夏のサインつづ~くよ~♪
ねこねこソフト15周年第3弾、ねこまっしぐら。どんな作品なのか、その下調べもろくにせずに始めたものだから、まあ驚きを隠せなかった。ねこねこソフトの過去作「ラムネ」と「そらいろ」で使われた白浜が舞台とか…。どちらも好きな作品なため、懐かしい風景がたくさん使われていて、もはやそれだけで喜びに包まれた。
そして、おまけシナリオにて愛衣が至る所に登場していたのもまた嬉しい。
「いもうと稼業も楽じゃないよっ><」
相変わらず愛らしい、正統にして無敵の二代目マイシスターちゃんだった。
ねこねこソフト関連の話題はこれくらいにしておいて、さてさて肝心の本編はというと…まあこんなものかなぁといったところ。ギャグのキレはイマイチだし、話としても感動に結びつくか問われるとまあ難しい。ただ、恵まれたキャラクターデザインのおかげもあり、キャラの可愛さはピカイチなので、そこに重点を置いて楽しもうと思えばそれなりに楽しめるかなと思う。
また、Hシーンもすぐやってくるので、ねこみみ少女+えっちが見たい方なんかはとても良い気分になれるのではないだろうか。多くのヒロインがお口のシーンから入るという点も猫さんらしさがあって良い(?)
そんなわけでお話はそこまでだったのだが、千愛ちゃんの話はサラッとしつつも、良いポイントが多いように感じた。実際のところは千愛ちゃんが一番好きだったのでキャラに肩入れしただけなのだが笑。
千愛ちゃんは何かと胸を張りたがるヒロインで(張る胸はない)、その性格の愛らしさからすぐに虜になった。普段はそんな態度でありながら、実は意外と照れ屋さんというのがまた男心をくすぐるというか、たまらん可愛さだった。
そんな彼女の√で最も良かったポイントが過去のエピソード。過去のエピソード自体はほの香√なんかでも扱われて、その役割というのも中々重要なものだった。そうでありながら千愛√を推すのは、過去の行動と現在の行動が重なっていて、それが非常に良かったから。
千愛が主人公の事を意識し始めたのは最近の話ではなく、昔、「カワイイ」と褒められ、優しく頭を撫でてくれた時からだった。その時の様子を心から嬉しそうに語る彼女を見てふと思った。それだけ嬉しい思い出ならば、序盤で主人公が何気なく頭を撫でた時はどう感じたのか。その時彼女は照れてむすっとしていたが、このエピソードを見てから彼女の気持ちを考えると…死ぬほど嬉しかったに違いないよなぁ…。彼女を好きになったが故に話まで好きになれたようで、なんだか妙に心地よかった。
作品としてはまあそこまでではないが、ヒロインの可愛さに当てられ、ねこねこコンテンツに触れたことに喜びを感じることができれば、少なくとも“くそ”な作品ではないだろう。