物語自体はやや単調に感じるものの、ゲームシステムは中々面白かったと思う。簡素な作りながら難易度が丁度いい。まだまだ始まったばかりという事で、次作に期待だ。
剣と魔術が存在する世界で、しかもわるーい魔女さん達に支配されつつあると…実に私好みの世界観、あらすじを用意してきてくれた。プレイ開始数分の時点で本作に対する期待は既に大きなものとなっていた。
で、実際に読み切ってみての感想としてはまあそこそこといったところ。以下ゲームパートとノベルパートに分けて感想を述べていく。
ゲームパートをやっていて感じたのは中々斬新だなと。ただマップを進めていくのではなく、テトリスのようなブロックの形を工夫して繋げていく事で道が開けると…作りは素直に面白いなと感じたし、各パーツの数もわりとシビアな点が良かった。ただ、もう少しパーツの種類を絞ってユーザーに考えさせても良かったのではと思ってしまったのも事実で、結局3パーツくらいあればクリアできるというのが少し残念だった。
また、戦闘システムに関しても始めはただのボタンポチポチゲーではない点を評価していたのだが、やり続けていくうちに面白くはないなぁと。これならば普通にコマンドゲーでも良かったのではと感じてしまった。
ノベルパートについては主人公が凄く良いキャラしていたのもあって、ちょっとした会話パートにも面白さが生まれていたし、彼の真っ直ぐな性格がストーリーにもあっていた。個人的にはもっとゲスくても良かったが、あまり度が過ぎるてもよくないので難しいところ。まあフィーネに対する扱いを見れば彼も充分ヒールだと言えるが。
一方、本作の敵であり、ヒロインであるところのエーリカちゃんはまあ魔女らしく生意気で傲慢な態度の女の子であり、容姿も含めて実に私好みであった。普段は強気だが、精神面は酷く脆いといった点も女の子らしく非常に好感が持てる。
といった感じでキャラクターに対する印象及び会話パートはかなり良かったのだが、肝心のストーリーについてはそれなりの出来で、終盤の展開自体は良かったのだが、裏ボスである「彼」に対して何も思う所がなかった点と、あとは単純に尺が短かったなと。ただ尺が短かった点に関しては続きモノだという事を考えるとこんなものなのかなとも思う。
全体として見てみると楽しい時間は確かにあったが、第一作目故の物足りなさが後を引いてしまったかなと。シーンについても脱衣の種類を増やすのではなく、シーン自体の数を増やしてほしかったというのが正直な気持ちだ。
次作はどういった冒険が待っているのか、またどれだけ可憐な魔女が待っているのか、非常に楽しみである。