久々にこんなに涙を流しました...恐らく4カ所くらい泣いたところがあったと思います。物語後半の世界観、やや強引な設定、Hシーンの導入等不満はありますが、それらを許容できるほど登場人物達が素晴らしかった。
初めの方はあまり好きではなかったキャラがどんどん好きになっていく...そんな作品でした。主人公を取り巻く周りののキャラが本当に良い人ばかりで逆に主人公の影が薄くなってるように感じる部分もありましたが、この作品をやり終えた今だから言えるのは、これは主人公の物語ではなく、主人公を取り巻く人達のそれぞれの家族の物語だったの思います。あおばと希に関する話も勿論泣きましたが、個人的に麻智の話がかなり来るものがありました。
麻智は父が行方知れずで母は他界していたり、いじめで階段から突き落とされ両腕に重傷を負い大好きだったピアノが上手く弾けなくなり、これまで唯一の友達であったあおばも行方不明になるというまさに悲劇のヒロインで、後々明らかになる父の正体、母の死因、恋人の結末を見ると本当に辛かったです。ただ、その分救いのエピソードが秀逸で悲しみの涙以上に「よかったなぁ...」と泣きながら頷いてしまうシーンがあり非常によかったです。