この作品の魅力は何と言ってもハイテンポ且つ笑いを誘う掛け合いでしょう。特に事件が起きたりもせず、感動するわけでもない、ただ日常会話がおもしろおかしく続いていくだけですが、それが本当に上手なんですね。楽しい時間を過ごせました。
会話をおもしろくするには、双方のバランスが大事なわけで、どちらか片方がおもしろくても、おもしろい会話というのは生まれないんですよね、いや、ほんと良いコンビでした。女たらしでよく会話にボケを挟んでくる主人公も非常に重要なキャラクターですし、それにツッコミつつも、ちゃんと乗ってあげる無し子ちゃんもとても良いキャラしてました。それでいて料理を作ってみたり、ピクニックにはしゃいだりと可愛らしい一面もあり、神様と言えど女の子なんだなぁとしみじみ思いました。
初めこそギャグみたいなノリで仲良くなっていったのにだんだんと普通の会話ができるようになっていき、次第に居なくてはなら無い相棒みたいな関係になっていくのが微笑ましかったです。しかも終盤、選択肢が出てきた際に若干、雰囲気が変わったたなと思わせてからの最後までギャグで締めるあの感じ、たまりません。
勝手に拝み、勝手に祈っていた神様は天ではなく、重力のある、この星のいたんだと。その神様はスリッパも履くし、せんべいだって食べるし、えっちだってする。人間と変わりないと言ったら言い過ぎかもしれませんが、案外普通の女の子なんだと。最後まで普通だとか、日常というものを重視していたように感じました。