燃え尽き涙が枯れました
エロゲー？馬鹿言っちゃいけませんよ。この作品にそんな要素はありませんのでシナリオを求める人にしか向きません。タイムリープ、異世界、戦争、宇宙人侵略、燃え、感動のどれかを求めてる方はやった方がいいです。私は強くてニューゲームに宇宙人ものというだけで飛びついたわけですがｗこの作品は上記の要素が高いレベルで実現されています。ゲーム要素はありませんので、言うなら映画でしょうか。冒頭から映画かと思わせる演出があります。前作マブラヴは評価低いですが、個人的にはプレイした方がいいと思います。伏線多いし、何より、前座にしては割と面白い。キャラデザは自分も苦手でしたね。慣れたとはいえ今も好きではないけど、マブラヴの登場人物の真価はキャラデザにないので。
今までシナリオ重視のノベルゲーと言われるものはいくらかプレイしてきましたが、最初から最後までやめ時がないゲームというのは今作が初めてでした。いくらシナリオゲーといえど通常は、日常パートだったりシナリオの起承転結の繋ぎ目にやめ時は存在します。しかしこの作品はプレイ時間が４０～５０時間と膨大な癖に、時間が許す限りプレイし続けられました（むしろ辞められなくて寝不足になった）。恐るべきは、ゲーム性の無さを補って余りあるシナリオと演出の素晴らしさでしょう。スケールの巨大さを上手くまとめたシナリオに加えて、会話から戦闘に至るまで、常に自分がその場にいるかのような臨場感を出した演出は見事。とにかくあらゆる面で細かく深く作りこまれています。シナリオが合わなかった方も製作者のこの作品に対する熱意は感じとれたのではないかと。分割商法は関心しませんが、延期、分割も止む無しと思わせる出来ではありました。今の業界の衰退と、ヒット作品への執着を見ると、これを超える物は出てこないでしょうねきっと。