「眼にハート」という表現が何を意味するかについて考えさせられる一作であった。
自分の観測範囲では、「眼にハート」とは不可逆的な―少なくとも一度のセックス中においては―心理状態の移行を象徴する表現である。行為中に高まってきた状態や絶頂後の思考の空白など、快楽にのみ耽溺していることを示す表現であり、行為が終了してピロートークなどの「事後」に移るまでその状態は継続する。また、調教やNTRものにおいては「快楽に夢中になること」がそのまま元彼・元パートナーからの乗り換えと同義である。したがってそれらのジャンルでは「眼にハート」とは永続的な心移りのステータスとして、セックス場面以外でも眼にハートが浮かび続けたりする。
で、本作のハート眼表現であるが、何を意味しているのかさっぱり分からない。これだけマメに切り替わるということは差分指定にもそれなりに面倒な手間をかけているということで、意図的な表現であるのは間違いない(適当に切り替えているのでも無い限り)。というわけでなんとか規則性を見出そうと頑張っては見たのだが、さっぱり分からない。性行為のスロー/ハイのペースでもないし、喘ぎ声を出している時でもないし。盛り上がっている時でもないし。誰か教えてください。そもそもこの表現がエロ漫画由来なのかエロゲ由来なのか(前者な気がする)知らないけれど、本作みたいに差分をどんどん切り替える表現っていかにもエロゲ的って感じがするし、理解できれば興味深い試みなのかもしれない。使い古された表現に新しい意味を付加するチャレンジと言うか。
まあ何にせよ、目をハートにして舌出して「お゙っ」て感じで乱れてる美少女はエロくていいもんですな。