剣術好きのため(だけ)の作品
何も知らない人どころか、ニトロプラスファン、果ては装甲悪鬼村正から奈良原一鉄を知った人すらも好き嫌いが極端に分かれるであろう作品。
奈良原氏のこれしかない需要を見事に体現しているといえる。
この作品において物語とは、主人公とライバルは憎しみあっていて、戦ってどっちとも死んだ。これ以上のものはない。
本作品とは二つの”魔剣”の成り立ちとその行く末にのみ注力されているといっても過言ではない。
人と人が交わり、争うなかでありえない剣のロジックが完成し、誕生する。その見事さに魅入られた人がこの作品をオンリーワンのものと認めるのだ。
人間たちの物語としては戒厳聖都で語られ、完結しているので、それらをワンセットにしなかったのは失敗だったと思わずにはいられない