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amjaさんのD.S. -Dal Segno-の長文感想

ユーザー
amja
ゲーム
D.S. -Dal Segno-
ブランド
CIRCUS
得点
68
参照数
1809

一言コメント

続編を気長に待とうな

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

【総評】
当然といえば当然ですが、やはり続編を意識した構成になっていると感じました。
それ自体はいいんですが、その影響かHシーン数が少ない(全ルート合計7か)ことと、
シリアスが重くて前半のイチャラブが相殺されているような気がします(話の内容的にも)。
てか鳴ちゃん出番がほとんどなかったどころか立ち絵すら見られなかったことがまことに遺憾。

##2016/5/16 22:55更新
鳴ちゃんいましたごめんなさい。
まさかダレも選ばないルートで出てきてくれるなんて…
立ち絵が出た瞬間に喜びの声を上げてしまいました。
どうぞこれからも鳴ちゃんをよろしくお願いします。
CGまでくれて、ありがとうサーカス。
+10点しました
##更新ここまで

■「続編を意識してる」ところ
・随所に見える「この島のシステムすごいだろ」アピール
天の存在もそうですが、各ルートで発生するシリアスには密接に風南島のシステムが関係しています。
遙月ルートに関しては、「夜気づいたら違う自分が君にメールしてたの///」で
終わらせてよかったと思いますが(システムを絡ませる必要ない)
不器用なシステムこと天ちゃんは、悩める人の願いを叶え同時に幸せを奪ってしまっているし、
ほんと不完全なポンコツちゃんですね、という解釈もできますが。

■原因調査は大和や天頼り
ヒロインとの仲違いや、不思議な現象について原因を調べる主人公ですが、
基本的にそれらは風南島のシステムか、大和の情報が決め手となり、解決に至ります。
島に引っ越してきたばかりで、ヒロインのほとんどがこの島であったばかりの人なわけですから、
頼れる人間というのもクラスメイトで同性の大和くん以外は考えにくいというのはありますが、
すこし登場人物も少ないような気がしなくもないですね。
言ってしまえば、各ルートはヒロイン+大和くん+1名くらいで話が完結してしまっていますから。


■シリアス後のイチャラブとか
私は「付き合い前からイチャラブしてんだから、付き合った後のベタベタな描写は要らないわ」と
以前のたまっていたのですが、その認識を改める必要があると感じました。
セックスが最後に1回あるだけだとしても、起承転結の「転」と「結」の間くらいには、そういう描写は必要だと感じました。
特に、遙月ちゃんや依愛ちゃんは、シリアスを通して新たな側面を主人公に見せてくれます。
苦難を乗り越え見せてくれた新たな表情です、それをまたじっくり見たいと思うのは誤りなのでしょうか。
(それを続編でやるんだよ!と言われたら黙るしか無いです)


【個別ルート】
以下、ダラダラと書いたメモ程度の感想です。
あまり読む価値はないかと

■ひまり
ひまりとめですとシアワセな日常
①ホログラムを使ってミスコンへ出よう。。TAB使えないんですか教えます
②いつもの岬で告白、相思相愛だしそのままカップルへ
③デートとセックス
④くじに当たったり、食堂で珍しいメニューを頼めたり、ツイてるな主人公
⑤別れを切り出すひまりちゃん前日に見たひまりとめですの口論も関係が。。?
⑥問題解決、ベストカップルのコンテストへ

告白シーンのCGのひまりちゃんが最高にかわいかったです。
水着披露で海に向かいましたが、ゲーセンや洋服でデートのシチュはありませんでした。
岬にいつもいるので、そこでの語らいがやっぱり物語の主軸になりましたね。
主人公とひまりちゃんの間で繰り返される、短いことばのキャッチボール、私は好きです。

内容の感想ですが、やはり起承転結の「転」に至るまでが、やはり唐突な感じがしました。
序盤に一応伏線があるにはあるんですが、もう少し散りばめてくれてもいいような。。
唐突な別れ話を印象づけるためなのかもしれませんが、「ひまりちゃんの特殊な力」と「別れ話に対する読者の驚き」は
反比例する関係ではないと思うので。
依愛ちゃんや遥月ちゃんとは違い、「ヒロインのいつもと違う一面」というものがなかったので、
④までのイチャラブで私は満足することができました。いや短いけど

ちなみに正常位の外出しと騎乗位の中出しでした。


■乃絵里
従妹と妹
①お兄が困ってるし、乃絵里ちゃんミスコンでますっ
②ミスコンでの質疑応答でまさかの告白!?
③「恋人」として重ねる日々
④年始に神社で願った、乃絵里ちゃんの思いとは。。
⑤主人公と乃絵里ちゃんは「兄妹」…?乃絵里ちゃん何を言ってるんだ
⑥問題解決、久しぶりの故郷へ

私がこのゲームを購入したのはこの子を攻略するためです。
体験版の時点で彼女の放つ圧倒的なオーラを全身で感じ取りました。

乃絵里ちゃんルートでは、疲弊する主人公と症状の悪化する乃絵里ちゃんに心を痛めるばかりでした。
それはもう前半のイチャラブがなんだったのかと思うくらいインパクトが強かったです。
島に来る前からの付き合いだったんですし、そりゃ乃絵里ちゃんの悩みだって根深いですよね。
他のルートだと、大和や天からの助力宣言が出た後、あっさり解決していくのですが、
ここのルートだとその2人(今回は天ですが)からの情報提供が遅くてヤキモキしました。
(言ってしまうとこの二人がいないと解決できない問題ばかりなのですが)
好きな子がどんどん退行、というより主人公依存になっていっていくのをみるのがとっても辛かったし、
他者を拒絶するような素振りには涙が出てしまいました。


ちなみに対面座位のゴム有りと後背位の中出しでした。



■依愛
中2な彼女と夢物語
①ミスコン選ぶ人決まらん。。よし昼食一緒にとってたし依愛ちゃんにしよう。
②付き人となった主人公は依愛ちゃんと一緒にオリジナルの衣装を作成。舞台の演出は大和くんに任せ、いざミスコンへ。
③付き人から伴侶になった主人公は、依愛ちゃんと山で海でイチャイチャラブラブ。
④海に行っても書き続けていた小説、夢で見た物語を書き綴っているらしいが。。
⑤何かに取り憑かれたかのように小説を書こうとする依愛ちゃん、学校すら行かなくなり。。
⑥問題解決、再度愛を確かめ合い親御さんへの挨拶に向かう。

イチャラブに関しては、特筆すべき点はありませんでした。
(海でのオイル塗り、山でのかゆみ止めクリーム塗り、マッサージ)
作中で「中2」と言う単語が使われていたので、こちらでもそのまま使用させていただきますが、
私は割りと中2系のキャラが苦手で、ミスコンでの演説のシーンとか割りときつかったですね。。

内容でツッコミを入れたいところといえば、「小説好き?ああ夢の内容もうまく書いてるんだ~」からの急展開ですね。
夢の世界がシアワセだから依愛ちゃんが目を覚まさない~ていうことと、その解決方法には
疑問を隠せませんでしたね。突然島のシステムの話が出てくるし。。
そういうものなのか、と納得するにしたとしても、結局問題解決後のイチャラブは足りませんよ。
普通の口調と魔王の口調があることは分かった、分かったからもっとラブラブさせてくれと。

ちなみに背面座位の外出しでした。



■遙月
真夜中のデートと会長の秘密
①ミスコンから始まり、お試しでお付き合い、、でもでも生徒会のお仕事に励む毎日。
②遥月ちゃんは年末年始に本島へむかうということで、しばらく会えないかとおもいきや、突然夜にお誘いがきて喜ぶ主人公。
③「お嬢様らしくない」デートを重ねて、ついに主人公の部屋までいきつくも、ゴムがなくギリギリで踏みとどまる主人公。
④明けて学校生活に戻り遥月ちゃんに会ってみると、なんだか話が噛み合わなくて違和感が。。。
⑤夜のデートで笑顔を見せる遥月ちゃんと、会長業務に追われる遥月ちゃん、2人を結ぶその秘密とは
⑥問題解決、打ち明ける遥月と受け入れる家族

③でのイチャラブ部分ですが、プリクラやカラオケといった、言ってしまえばありきたりなシチュエーションばかりで少しダレてしまうところがありました。
寸前までいくのにとどまったところを見て、「あ、これ遥月ちゃんになんかありそう」となんとなく違和感を覚えた人もいるのではないでしょうか。
まあ私はそんなこと微塵も思わず「主人公そこで手を出さないとかやるじゃん」と褒め称えるのみでしたが。
そして、学校生活が始まり、遥月ちゃんにデートのお話をすると「あれは夢だったはずじゃ…」と言われてしまいました。
ここで初めて私はシリアスに身構えたところです。

そうして、夜のデートに現れた子は一体誰なのか、主人公には一向に話してくれない遥月ちゃんのために、
様々な情報を集めた主人公は、仮説を持って遥月父へ会いに行き真実を突き止め、EDへ向かうわけなんですが、
私の不満は、問題解決後のイチャラブがほとんどないところですね。
③でのデートでは、主人公はちゃんとその子(問題)を認識せずにベタベタしていたわけですし、
問題解決後のHシーンでも「あの時(③の時)最後までいかなくてよかった」とも言っているわけですから、
やはり⑥以降でもデートのシーンはあってもよかったと思います。

ちなみに正常位のゴム有りでした。

■天
天と送るシアワセな日々
①ミスコンで推薦する人見つからない、天ちゃん探すの手伝って。。てか天ちゃんがミスコンでればいいじゃん!!
②恋が本当のシアワセ。。それってどんなシアワセなの?
③天ちゃんが逆ナン…面白くない、天ちゃんもひまりちゃんと話していると不機嫌な表情になってるし
④好き好き同士でイチャラブ、仮想空間ならさわりあいっこもできるね!
⑤天ちゃんの不調、抱える矛盾とは
⑥幸せのおすそ分け、それができれば幸せだよねって

ベタな展開が多くて、前半はかなりダレましたね。
てか全く変わらない容姿で現れたのに、よく主人公は驚かなかったな。。
中身も変わっているし、私が主人公なら絶対にショックを受けてましたよ。

中身の感想ですが、後半部分はよくまとまっていたと感じました。
目の前の恋愛を避けていたら、それは時間を伸ばしているだけで幸福じゃない。。
温もりを伝え合うことは難しいけど、想いを伝え合うことはできる。
主人公とともに涙してしまったのは、天ちゃんがあまりにも強くあろうと、悲しい別れにしたくないと
いう想いを強く感じたからなんですよね。
それは、自分がホログラムであり、自分の存在意義はなんなのかわかっている天ちゃんだからこそできるし、
そんな彼女のわがままにも応えてあげたくなっちゃいましたわ。
幸福感を消し去るような暗い話でもなければ、ヒロインと関係の悪い状態がダラダラ続くわけでもない、
このルートが一番納得できるシリアスになっていると私は感じました。

ちなみに胸を窓ガラスに押し付けての立ちバック、中出しでした。