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amaterasu3712さんのハピメアの長文感想

ユーザー
amaterasu3712
ゲーム
ハピメア
ブランド
Purple software
得点
90
参照数
710

一言コメント

幸せな悪夢

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

キャッチコピー通りの「甘くて幸せな悪い夢のお話」
物語の最初から世界観に引き込まれる作品
 物語の展開、続きが気になりどんどん進めていきたくなる、キャラクターも魅力的で共通√が終わるころには全キャラ攻略したいと思いました。
 とても楽しいですが、ドキドキと同時にホラーではないのにすごく怖い物語だとも思いました。

攻略順はBADEND→弥生→景子→咲→ノーマルEND→舞亜→有栖ノーマルEND→有栖TRUE
・BADENDは本当にBADENDですが、簡潔に終わるため、一度は見ておいたほうがハピメアという世界観を楽しめる為、見ておくことをお勧めします。(エロCGに対してBGMが恐ろしいほど怖いです)
・弥生√:舞亜との絡ませ方が面白く、展開を予想しては裏切られ、夢か現実かわからないことに怯えながらもドキドキするお話でした。
 キャラクター的にも、頭の回転がはやく、できるお姉さん というポジに大して、根本は作中で一番弱いが年上ということもあり強がっているという魅力的な性格のキャラクターでした。
・景子√:予想通りといえば、予想通りの展開でしたが、父親との事が結局解決しないまま終わり、作風?というものを感じました。(今までやってきたゲームだと最後は問題を全て解決して終わっていたので。)
 ですが、解決しないというのも現実味があり、夢のようにすべて上手く終わるだけが物語ではない ということを再認識しました。
 8話の最後では、ヒロイン全員が個性がでており、全てのヒロインの魅力の一部が見れ、とても良かったです。
・咲√:共通・弥生・景子・と話を進めている過程で一番報われてほしいと思ってしまうキャラであり、暖かい気持ちになれる√でした。
・舞亜√:話の内容としては、お世辞にもハッピーエンドとはいえない終わり方。
 ですが、舞亜というキャラが弥生、景子、咲√後を踏まえて、どの√でも最終シーン前に舞亜が絡んでおり、舞亜がどういう立ち位置・性格・キャラクターかというのをわかっていた為、この終わり方も受け入れれました。
 透への愛が本当に深い、素晴らしいキャラクターであり、各ルートのヒロインと結ばれるために最終的に必ず手助けをする、本当に健気で素晴らしいキャラクターです。(舞亜の良さについては後述
・ノーマル、有栖ノーマル√:そういう終わり方も当然あり得るよね。という√でした。可もなく不可もなく。
・有栖TRUE√:有栖の葛藤と、主人公の意志の強さを感じる√
 この√だけで有栖の魅力が跳ね上がる、涙なしではやれない。各√を経験したヒロインが手伝ってくる場面は各ヒロインの良さが更に押し出される。
 EDの終わり方としては素晴らしいですが、とても悲しい終わり方。ですがエピローグの言動・CGの「目の色」がとても幸せな気持ちにしてくれる終わり方であり、最高のエピローグでした。

なんといっても全√に絡んでくる舞亜が素晴らしい。
弥生√でのわかった上での力の受け渡し、そして夢の案内
景子√での透への愛の深さを思わせる過激な行動、最後のCGでのかっこよさ
咲√での咲と透が結ばれるために自分が犠牲になる、またそのCGの最後で笑っている描写
舞亜√でのだめだとわかっていても透への愛、また透の弱さを受け入れている終わり方
有栖√での発覚する舞亜だけなんども記憶があり、辛い時間をすごしているはずなのにそれを気にせず、透への協力する時の内藤兄弟の連携のかっこよさ、舞亜の優しさ。
終わってみれば最初から最後までずっと本当に透の為に行動しているとしか思えない数々。
本当に良いキャラクターでした。

枚数は少ないですが、こもわたSDでふぁんしーなかわいい場面も多く、CGもとてもきれいなものが多いです。
また、非ぬきげーですが、エロCGがとても魅力的だと思います。
BGMも切り替えのタイミングが良く、OPED共に素晴らしいです。
BGMの唯一残念な点としては Dream のBGMがギャラリーで聞けないのが残念で仕方ないです。

他の残念な点としては、Purpleさんに求めるべきではないのでしょうが、ハピメアは他のキャラゲーよりキャラゲー要素が少ない作品だと知っていたのですが、ゆずソフト系列などをやっていた私としてはもう少し主人公とヒロインの平和でニヤニヤできる日常シーンがほしかったです。