いつでも。ここから。はじまる。
システムその他については先人の感想見れば無限に書いてあると思うのでそちらをどうぞ。
基本的に衝動でしか感想を書けないので細かいことは丸投げです。基本的にひかりと沙夜についてしか書いてないので悪しからず。
良質な幼馴染ゲーだったと思います。個人的に主人公が少し印象弱いかな、という感はありましたが、それを補って余るくらいにひかりと沙夜の関係が強く印象に残ると思うので問題ないと思います。
この作品はメインとなるキャラクター達が、自分の中で何があっても変わることがないと信じられる何かを探すというのがテーマとしてあったのではないかと思います。ひかりと沙夜の、離れても、関係が変わっても、そして大人になっても変わらない三人の友情、ころなの自分が本当に夢中になれるもの、織姫は……なんでしょう、皆を導く引力を持つ自分自身とかですかね?
細かく幼い頃の回想を織り交ぜることで、このキャラクターがどうしてこうなったのか、どういう影響があったのかというのが分かりやすいので読みやすいです。
個人的に幼馴染エピソード大好きなのでこういった過去の思い出シーンが多い作品はたまらないんですよね。やっぱりほら、積み重ねてきた人生を共有しているというのが幼馴染なので。誰よりも見てきて、誰よりも知ってる、誰よりも近いからこそ踏み込めない距離、もどかしさってのが幼馴染のキモだと思います。うーん、幼馴染しか信じられない。
暁斗とひかりと沙夜、つまりは三角関係ですが、互いが互いを出し抜いて欲しいものを手に入れようとする殺伐としたものでなく、自身の幸せを望みながらも自分以外の2人が幸せになってほしいという優しい世界なので、ここからどうなるのかハラハラドキドキというよりは、終始ほっこりと純粋に物語を楽しむことができました。
『大人になるというのは、大切なものもそうじゃない物も、一つずつなくしていくこと』、『穴の空いたポケットから、大切にしてた物も、そうじゃない物も、一つずつポロポロとこぼれていく』といった一見重そうなテーマを扱いながらも、最終的にはさっぱりとした終わりを迎えることができるので、逆にFDやらIFなんて作って総合的な完成度としては大丈夫なんだろうかと不安になるくらいの出来だったと思います。人生、こういうえっちゲだけやって無限ににへらにへらしてたいもんですね。これからやるFD、これから出るIFもどんな幸せが待っているのか楽しみです。