エロ目途としてはそれなりですが、コメディ路線のシナリオゲーとしては赤点レベル。強制スキップでエロシーンだけ回収するのもアリかと。
前半はヒロインと親密になる過程を書いた日常もので、後半は戦隊モノ要素とエロが
追加されるのですが、この前半がかなり酷い。
主人公・ヒロイン2人はアキバオタクなのですが、記号的に書かれているだけで中身が
上滑り。笑いを取りにいくわけでもなく、オタクの何がいいかを語るわけでもなく、
秋葉行ってモノ買ってぶらついておしまいの繰り返しです。
それでもすぐ戦隊パートに入りエロを見せてくれるなら許せましたが、この前半だけで
シナリオの3～4割を占めます。ぶっちゃけかなり苦痛でした。
エロパートは悪くないだけに、変にシナリオを意識せず、前半部分を30分で終わらせて
くれれば…と思わずにはいられませんでした。
個別シナリオも同様で、中途半端にシリアスの入った微妙なものがほとんど。
登場キャラが上滑りで愛着が持てないから、内容如何に問わず面白くなかった、という
のもあります。
唯一林檎シナリオだけは良好。BLを使ったやり取りとバトルは面白いですし、デレ後
に取る行動もエキセントリックで笑えました。なにより林檎自身にしっかり個性が
あって、可愛く書かれているのが大きいです。
（その点でいけば蝶子も一緒ですが、いかんせんシナリオが短すぎました。）
ということで、シナリオは完全に赤点レベル。エロ目的で飛ばしてもいいと思います。
一方エロ要素ですが、ヒロインピンチをベースに触手・催眠・TSを中心に構成
されています。弾数の少ないTSはともかく、残り2種は専用エロゲに比べると今2つ
ぐらいの出来です。
TSは後半辺りからが該当。主人公が3人目のヒロイン、セイヴァースワンに変身し
ます。共通ルートではこれといって美味しいシーンはありませんが、専用ルートでは
ショタを誘惑してラブホに連れ込む、執拗な攻めに女として堕ちるなど、女としての
意識に引っ張られる展開がちらほら。女体化自慰、一緒にお風呂などのセオリーも
用意されていて、なかなか良くできています。
でも個人的にはイマイチ、というのが本音です。決して出来は悪くないのですが
・服装がセイヴァースワン1つしかない（専用ルートラストで制服は着ていますが）
・堕ちる描写が他のセイヴァーと大差ない
・TS娘ならではの戸惑いがない。というかスワン自体に可愛げがない
・専用ルートのシナリオが面白くない
など、ナイス女体化というにはどこか物足りなさを感じる作品でした。
最序盤で女体化を見せておきながら、本番を後半まで引っ張られたことも
印象を悪くしているのかもしれません。
出来はそこそこなのに、どこかオススメできない作品です。