TSとロリがお互い足を引っ張っている印象。両方好きな人は文句なしに楽しめるでしょうが、片属性だけに期待してプレイすると、今一つ使いづらいかもしれません。
TSと幼女属性に特化した変態エロゲ第2弾。前作に比べるとクセが薄くなり、
だいぶ取っ付きやすくなっています。
幼女化した主人公が男の友人に色々される、というシチュに変わりはありませんが、
性転換キャラとしての見せ場が少なくなり、代わりにロリヒロインとしての描写が
大幅強化。前作で友人ズの変態行為と、それを喜んで受ける主人公に嫌悪感を抱いた
方でも、本作なら楽しめるかもしれません。
エロゲとしての質も向上しています。グラフィック方面は大幅に強化され、1枚CGは
商用としても十二分に通用するレベル。差分による表情も豊富で、快楽に溺れている
時の顔が特にエロくてナイス。単純なアヘ顔ではなく、いかにもエッチに酔いしれて
いるような、蕩けた表情を見せてくれます。
量も申し分なしで、これでお値段2k弱なら十分お買い得です。
ただユーザのニーズに応えているかと言われると、なんとも微妙なところ。
本作のターゲットがTS&ロリなのは明白ですが、相手の属性が邪魔して今一つ堪能
できないような気がします。
TSスキーからすれば、確かに性転換はしているものの、それを生かしたシチュが
ほとんどない点に不満を憶えます。女体化直後こそ、その手のシチュを見せてくれますが、
入学したあとは普通のロリシチュばかりで、元男であるメリットが見られません。
変態要素をオブラートに包み、ロリ要素を多分に盛り込んだ結果、TSエロゲとしては
竜頭蛇尾になってしまっているのです。
対して前作は確かにアクの強い内容でしたが、いろんな幼女服を堪能したり、公園で
童心に帰って遊んだり、社会的身分の無さに軽く恐怖を覚えたりと、「ならでは」の
シチュが満載でした。
そんな前作に比べると(グラが質量共に向上したことを差し引いても)若干パワー
ダウンしてしまった感があります。
一方ロリ愛好家からすれば、最もエッチ数の多いゆうきが元男である事がネック。
見た目ロリとはいえ、これでは心情的にエッチシーンを使うのは躊躇ってしまうで
しょう。男にヤられるというシチュにもホモ臭さを感じてしまいます。
またキャラ別のエッチ数にも偏りがあり、ゆうき以外の3人はわずか数シーン。
ふたばも元男ですから、純ロリキャラの絡みともなると申し訳程度です。いくら
グラがよかろうとも、これでは使いづらいのではないでしょうか。
以上、両シチュのいいとこ取りを狙った結果、二兎を追うものはなんとやらに
なってしまった本作。エロゲとしての出来は優秀なので、「メインのロリが元男でも
抵抗がないロリ愛好家」であれば十分堪能できるかなと。
TSゲーとしては少し物足りなさを感じるかも。それでもそこらへんのエロゲよりは
よっぽど良くできていますし、良作の部類かと思われます。
蛇足
終わり方が何気にブラックで驚きました。ここだけはTSゲーとして面白かったです。