設定は架空戦記物に分類されるだろうが、その骨幹は青臭いヒューマンドラマである。しかし、それが愛おしい。
まずは、これを開発・販売した方々に賛辞を。
戦争物をWW2とかではなく現代を舞台とし、強引な手法ながら
休戦でありながら緊張状態が続いているという設定自体は面白かったです。
序盤から専門的な言葉とかが続きますが、戦争物なので致し方ないでしょう。
(WW2あたりの架空戦記物に比べれば少ないと思います。)
若菜シナリオから始めたのだが、すぐにトシが死ぬことになり、戦争を書く為に
登場人物を消費することに躊躇がないことを感じたのですが、
加奈子シナリオでヘギーを生かしたことには疑問を感じました。
(最後にグリペンで飛び立った後、撃墜される方が自然と感じます)
同時に主人公がヘギーだけなのも疑問に感じます。
(グランドルートと若菜・圭子シナリオはヘギーでなければならないでしょうが、
他のシナリオではヘギーでなければならない必然性が感じられません。)
せっかくマルチ視点でストーリーを進めているのに最終的にヘギーの
考え・立ち位置でのENDでしか無く、普通の(例えばタツ)視点から
戦争の結果を見ているわけではない点はマイナスだと思います。