大人の為の少年向け冒険活劇なエロゲー
少年漫画に必要な要素を見事に盛り込んだ大人の為の少年向けゲームという感じな、矛盾してるけど、コレが最適な表現のゲーム。
キャラデザが劇画調とでもいうか、とりあえず今風なアニメキャラっぽくないので、そこをクリアできないと楽しめないかも。
熱血ではあるが、戦闘描写などで手に汗握る緊迫感は、それほど強く感じはしなかったが、それでもヘタなアニメや漫画よりもよほど戦闘描写は面白く、読み応えがある。
いわば、真剣での殺し合いやガンマンの早撃ちでの果し合いという緊迫感よりは、木刀で戦う不良のタイマンといった雰囲気だろうか。
主人公の戦闘よりも、脇役の男性キャラの方が、だいぶキャラが立っているので主役を食ってしまっているような気がするが、それが面白さの一つだともいえると思う。
虎太郎先生と天の戦いとか、生徒会長と光念兄弟の対決に、トーニャと氷鷹姉妹の戦闘など、主人公以外のこうした脇役たちの対決を色々見て見たい気がするほどである。
声優はとにかく豪華で、特に男性声優も文句なくベテラン揃いでその演技力だけでも雰囲気に酔わせられる。
ゲーム開始からの重苦しい雰囲気が中盤での学園生活の楽しさやギャグによって、イイ緩急をつけられることで、後半のシリアスな展開に盛り上げさせる効果を見事に演出している。
惜しむらくは主人公が特殊な環境(離島の医療収容施設)で世間知らずに育った割には、意外に学園生活に普通に馴染んでしまっているところだろうか。もう少しトンチンカンな事をしでかしても良さそうに思うし、そうする事で、普通な生活を得たという主人公の新たな居場所という意味合いを強く出来たのではないかとも。
主人公がやたら嬉し泣きするのもちょっとギャグとも思えないし、変過ぎる気が。そういう純粋さだからイイというヒロイン達の意見もあるが、純粋な割には3Pとか抵抗なくしてしまうスケベなのだが(苦笑
個人的には虎太郎先生とか生徒会長などが実にいいキャラクターだったので、日常の中でも、もう少し彼等に活躍(登場)するシーンなどがあっても良かったかと。
ともかく、各ヒロイン毎に見事にマルチストーリーで様々な物語、展開を堪能できたという意味でも、見事なノベルゲームともいえよう。