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af0605さんのハッピーライヴ ショウアップ!の長文感想

ユーザー
af0605
ゲーム
ハッピーライヴ ショウアップ!
ブランド
FAVORITE
得点
85
参照数
134

一言コメント

ソフィア√は最後が良い

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

(攻略順)カーレンティア→クラリス→ルー→ペチカ→ソフィー→ミヤビ
(攻略順推奨)(ルー=ペチカ)→(カーレンティア=クラリス)→ソフィー→ミヤビ
 正直最初は、期待値がそこまで高い作品ではありませんでしたが、ソフィー√だけで言うならかなり上位に食い込むほどのめり込んでしまった。

共通√ 魔法に対して嫌悪感を持っている主人公に、魔法を教えてほしいとソフィーが関わって来るところから物語が始まる。魔法=戦闘の印象を持っていた私からは中々に好印象を持てた。しかし、共通√ではヒロインが主人公のことを好きになっていく描写が少なく感じたため、(ソフィーとクラリスを除く)勿体無い。
ただ、ヒロイン達の成長という面に置いては一つ一つ丁寧だった為とても面白かった。
【恋物語として観るより成長物語として観る】と考えると化ける作品だと思った

 ここからは、攻略順で共通√も加味しながら話していきますが一つだけ、いろとりどりの3作しかやっていない為、FAVORITEというのを語るのはおかしいですが、ストーリーを短くするとこのようになるんだと感じることが多かった為、その辺は、似たり寄ったりすると思います。

最初は、カーレンティア√(以降カーチャ呼びします)
 正直、ソフィーの√に行きたかった為、余り印象は良くなかった。たが、【澤田なつ】これだけで、最高の一言である。他のヒロイン達が、悩みながら成長していくなか一人だけトップクラスの演奏家のため、成長というのが感じづらくまた、個別√に入ったのだから、恋物語が見れると期待していたのですが、いきなり好きですと告白。いやさぁ〜良いんだよ、思いっ切りの良さという物も、だけどね〜付き合うまでの過程をもっと書いてほしかった。この2つのせいで、自分には刺さらない所ばかりだなと感じて評価は低いです。だけど付き合うからのイチャイチャっぷりを見ると面白かったな。
 いろいろありますが最後に一つ、主人公の過去にどう向き合っていくのかまで描いてくれると、一気に化けるなと思い勿体無いと思ったが、長いと飽きてくる、グランド√みたいになってしまう。う〜んいい塩梅が分からない為難しい。

次は、クラリス√
 この娘の√は、比較的に私の好みにあった。バレエにすべてを捧げてる中、思うように自分を表現することが出来なく、男性恐怖症なため相手を見つからないと、中々に大変な目に合っているヒロインだが、ソフィーに次いで成長が見えやすく。共通√では、笑顔でバレエに向き合うようになっていく描写が良かった。
 個別√ではカーチャ√後だった為かこの一言【こういう恋愛が私には刺さる】共通√終盤では、主人公に好意を自覚するもソフィーも主人公のことが好き、また私に恋愛感情を抱かないで下さいといった手前、向こうから告白される可能性はゼロに等しいその葛藤が、一つ一つ丁寧だった為すごく面白かった。だけど、恋を自覚してる分他の√に行くと、振られるため毎回ソフィーとクラリスには、胸を苦しめられた。他の人の√でもう辞めて可哀想だと思うが、これもまた一つの成長かぁ〜。でも振られるのは見たくない、何なんだこのジレンマは!!

次は、ルー√
 ルーの魅力は個別√にあらず、共通√や個別√に詰め込まれていた感触だった。ルー自身もよく言っていたけど、馬鹿だからよくわからない。私自身もルーの心がよくわからず、苦労した。しかし、誰かを笑顔にするこの一点に置いては、彼女ほどすごい人物はいないだろう。この一つにルーの魅力が伝わってくる。また、ソフィー√では、一番のダークホースともとれるだろうと感じるほどに、終わる頃にはルーの魅力にやられていた。ルーの評価は非常に難しい。これはやった人にしか伝わらないと思う。ルーと関係あるといえばあるが、無いといえばない?声優の八ツ橋しなもんさん。この人を放課後シンデレラ
の多乃実でしか知らなかったが、中々に良い演技でもっと出てくれないかなぁ〜と思った。
次は、ペチカ√
 ルーもそうだったがとにかくこの二人は、自分の√以外の方が輝く珍しいヒロインの為評価が難しい。ルーよりペチカの方が、よく分かる心理だった為個別√でも楽しめた。個別√の最初主人公が、【もう泣かないで俺がそばにいるから】この言葉に、あぁ〜共通√で一人でペチカを勧誘したり、選択肢でやたらペチカの側に寄り添おうとするのかと合点がいった。ソフィー√でも、主人公が頼るのは彼女や先生では無くペチカ何だと思うとお互いが良い友人なのだと思った。
 ほんと〜に魅力的なヒロインではあるが、評価が難しい。

(ソフィーに行く前に、ヒロイン以外のキャラ達を軽く評価)

ジャン 相談に乗ってくれるし、困ってたら助けてくれるし、いざという時は、旅行と言ってヒロインと二人きりにしてくれる。いい奴過ぎるだろ。また、便利に使い過ぎだろ。ただまぁソフィー√以外では、共感できて頼りになる友人本当にいい奴何だよな〜
ユリコ先生 うん面白い人だし、主人公のことを心配してくれるいい人何だけど、主人公が余り頼らない(ペチカに頼ることの方が多いため)出番が少ない。勿体無い。アンコールではもっと出てきてください。
アン先生 この人は、カーチャにヴァイオリン以外を識りなさいと言っておきながら、ヒステリック起こして突っかかってくるし、かと思ったら手のひら返してやってみなさいと言ったり、いい人で誰よりもカーチャのことを考えてることはわかるが、急な掌返しにびびった。
アキト 主人公何だけどね〜皆が成長していく中一人だけずっと停滞し続けるため、駄目な主人公と感じる人もいると思う。しかし私は、これまで頑張って苦しんで来たのだから彼なりの幸せを見つけてくれれば良いのかなと私は思った。最後に、初対面の人の印象が悪口なのが多すぎる。口に出すことが殆ど無いため、必要なの?と感じた。

【ミヤビ】√はあるが、短く無いに等しい。評価する以前の問題の為アンコールに回します。

最後にソフィー√
 いやぁ〜書きたいことが沢山ある。まずは、頑張り過ぎて倒れてしまい、医者に止められるもここでライブに出る死ぬ覚悟を決める時。引きこもりで、自分に自身がなく、何と無くで学校を休んでしまう。そんな状態だったのを知っても尚魔法を手に入れてから、頑張ってきた。私自身に強く刺さった。ライヴでは、ユニゾン現象という相手を全て知ってしまうのですが、これがすごく面白く描かれている。ソフィー√以外では、好意があることに気づいている人は多かったが、他のヒロインと結ばれても。泣いたり、悲しんだりしてる感じがあまりしなく、あれ?おかしいなと思っていたが、このユニゾン現象でユキトの過去を全て知ったためか、立ちなおるのが速い。この√では、びっくりする位他の人達が邪魔をする。ペチカは、コンプレックスを刺激して、カーチャは天然が悪い方に周りソフィーを泣かせてしまう。また、今まで頼りになるアドバイスをしてきたジャンだったが、ソフィー√に関しては、ユキトが悪い、君には呆れたよ等とそこまで言うかってほどに違和感を感じた。確かに、鈍感寄りのユキトだが、ソフィーも好意があるにも関わらず目立ったアピールもしない。こんな状態の二人なのに、君が気持ちを汲み取れ等とそれは、難しすぎるよジャン〜と思った。
 グラングラードに着いてからは、ミヤビが出てきていきなりユキトを魔法の世界に戻そうとするわ、言ってはいないが実は好意がありました等と言い、主人公を困らせ本番前に詰め寄りさらにきつく問いただす。それも自分が目標にしてた人が居なくなったから、魔法の練習をしなくなった?流石に自分勝手過ぎる。ミヤビについては、アンコールで詳しく書きたいと思います。本番では、失敗しそうになるもソフィーがユニゾン現象をコントロールして、無事大団円となった。ユニゾン現象の追体験これは、面白いね〜ソフィーの思いが分かりやすくなる為、よりソフィーの虜になる。他の√では、この位で終わるのだが、流石センターヒロインまだまだ半分です。FAVORITEだとこれが普通なんだよな〜やっぱり長いとダレるよな。
 場面が変わり、主人公は3年生ソフィーは芸術科に転科して1年生となりスタート。と思ったら、ミヤビがいる?まじかよまだ主人公に魔法の世界に戻そうとする。そろそろいい加減にしてくれ、と思っていたらそもそも主人公もミヤビのことを、ミヤビも主人公のことを全然理解してないししようとして無い。これ2人の問題だなと感じると、ミヤビへの嫌悪感は薄れてきた。ルーが退学したり、クラリスのような熱意はないと思ったりと感じてしまい、挫折不登校に逆戻り。しかし、ソ
主人公が魔法の世界に戻ることは絶対にないと、言い学校に引き戻す。少し経った後、カーチャが復活ソフィーに一緒にライブをしましょうと提案する。ライブをしていく中で、なりたいプロの姿を見つける。私がなりたいのは、最初に迷子を笑わせた、ユキト君何だと。こういうの私弱いから泣けてきちゃう。
 上手く描けなかったので、ソフィー√で魅力が引き出された2人を深堀り。まずルー、本当に本当に君が最初に声を掛けてくれなかったら皆の、成長が無い為ソフィー√やった後の共通√のルーが魅力的すぎる。次にペチカ、とにかくメンタルケアが旨すぎる。また、ソフィー√では、ソフィーでも無く、ユリコ先生でも無く、ジャンでもなく、ペチカに最初に相談しようとする。それほどまでに、アキトにとってペチカが大きい頼りになる存在なのだと思うと、この2人の関係がマジで最高すぎる。ルーとペチカは、個別√での魅力がない訳では無いが、他の√の方が魅力的に感じてしまうほどに、ダークホース的存在だった。

【総評】
主人公の両親が出て来なかったりなど問題は、残ってるに終わってしまったと少し残念な印象を持った。だがそこまで描いてしまうと、とんでもなく長くなってしまうため途中でダレてしまう。難しい部分だと強く感じた。しかし、皆の成長していく姿に特にソフィーに、感動する素晴らしい作品だった。