読み手に想像の余地を与える事なく書き手の押し付けがましい「それっぽい雰囲気」で装飾されただけの何のメッセージやテーマも無い作品。自動的なキャラクター達。
ここまで辟易としてしまったライターは初めてかもしれない。
押し付けがましく、後出しじゃんけんの多用、言い訳地味た説明。
せっかくの可愛らしいキャラクター達も彼のせいで全く生かされておらず、自動的。
自動的。来るべきシーンでシナリオ通り笑って、泣いて、、、するだけ。こちらに想像や共感の余地を与えてくれない。ただ物語を進める為だけに動くキャラクター達。なかなか感情を見せない。シナリオ通りに進むためだけに動いているので度々不可解な点が多く、共感が出来ないのである。そもそも極論で言えばキャラクターはシナリオを進める為に動くのは当然である。自由意思など無いのだから。しかしだ、それでも物語を描くものなのであれば、まるでそれを、キャラが生きているように動かす、思考させるのが物書きなのでないか。キャラが立つ、というのはキャラクターが勝手に動きだす(あくまで比喩)くらいのものであって、それはつまり読み手に想像の余地を与えてこそ生まれてくるものだと考える。
真設定ありきで書かれるので、謎にたいしてもポカーン。とするだけ。謎がとかれても「お、おう」となるだけ。
伏線を張らないから、匂わせるだとか想像をさせない。完全にライターのオナニー物語が展開して、はいここで泣いてねと言わんばかり。
感情移入出来るはずもない。
真紅√について言えば、二人が惹かれあう描写が少なすぎる。互が相手を慕う気持ちをもっと語らせたり、思わせるシーンを入れるべきだった。
個別を茶番にしたのもひどいし、そもそも元から茶番レベルの内容だったのでなんとも言えない。
とにかく中身の無い、何のメッセージ性もテーマも感じられない話だった。何がしたかったのか?何を言いたかったのか?全く伝わってこない。
せっかく真紅はかわいいのに、こんなシナリオじゃ彼女を好きにはなれない。他のヒロイン達も同様。
塗りや背景も相まって作品の持つ抽象的な雰囲気はとても特徴的ではあった。
独特の世界観や設定はオリジナリティがあって、よく考えたな、と好感は持てた。
登場キャラクター達はヒロイン陣に関してはかわいいし(見た目)サブ達に関しても個性的だった。
BGMも要所要所で効果的に使われ、曲自体も良かったがもうすこし楽曲数が欲しかったと思う。