私的「裏」ベスト作品です。
「裏」が付く訳は、この作品、正直いって自分でも好きなのか嫌いなのかわからないからです。高得点をつけていますが、全く逆の評価にしたいような、したくないような・・。支離滅裂ですが、そんな印象をもってしまいました。
ある意味で、本当に救いようの無いストーリーです。救いようが無いというのは こうした欝系の話が好きな人でも、「くだらない」とか「だからなに?」等と、一蹴しうる内容・結末と思われるからです(実は嫌悪感を催すぐらい単純な構成である、とも言えるのでしょうか)
それなのに何故惹かれてしまうのか?いや、本当に惹かれているのか?実は「くだらない話」と思っているんじゃないか?そう思うべきじゃないのか?・・・ホントに評価のしづらい作品です。それでも高得点をつけてしまう自分を哀しく感じたり。
たぶん、本当は高得点をつけれられるべき作品ではないのでしょう。このゲームを(音楽・演出などはぬきで、純粋にストーリーのみをという意味で)高く評価するというのは、人として、なにか間違っているような気がしています。
エンターテイメントとして楽しむ分には(楽しめるかどうかは疑問ですが)有りだと思いますが、物語になんらかの思想・テーマを見出すやりかたでこの展開に賛同、というか共感してしまったのは我ながらなんともはや。
勿論、このゲームに惹かれてしまったのはストーリにのみ起因するものではありません。それを創る演出面、とりわけ、綺麗なのにどこか恐怖を掻き立てられるようなサウンドは白眉です。
キャラクター毎のBGMは、やはりその人物にたいして持つ主人公の感情なのでしょうか、BGM単体でも十分に聴けるレベルかと。
ストーリーの評価をさておけば、「魅せかた」は文句なしのできです(システムは不親切極まりないですが、それもこのゲームらしいかなと)
・・これだけグダグダ述べてしまったということは、やはり私はこの作品が好きなのでしょうか?ーーいつか自信を持って「嫌い」といえるような自分になりたいなーとは思っているのですが。
自信をもって言えるのは、「間違いなく人に薦めるべきでは無い」という事のみです。そういう意味での「裏ベスト」ですから・・・