とりあえず由紀菜シナリオだけクリアー 頭こんがらがって楽しかった 以下ネタバレあり
以下、思ったこと。(ネタバレ含みます。しかもプレイしたひとにしかわからないと思う)。
由紀菜シナリオの争点は、
・人間が自分で自分を生むことは可能なのか?
・歴史は動的に決まるものなのか、静的に決まるものなのか?
あたりですね。
■人間が自分で自分を生むことは可能なのか?
個人的にはここがちょっとひっかかりました。
自分の父親と自分の子供が自分とまったく同じ人間になるってのはありえるのかなーと。
普通だったら、理論上可能でも確率的にありえない話だとは思うものの、
父親との間の子供だったら、あってもおかしくないのかな?
(というか原始の生命体はみんな自分のクローンつくってるわけだから、
突然変異とかで自分自身を産んでしまうってのはありえるのかも)
まあゲームなので現実に起きえるかは気にせんでもいいのかな。
■歴史は動的に決まるものなのか、静的に決まるものなのか?
歴史は静的に決まるもの、という前提でこの話はできてる気がする。
歴史が動的に決まるものって前提で話をすすめると、いろいろ面倒くさくなる気がするんですよね。
動的に決まる前提だと、歴史の起点はどこなのか? をマジメに考えないといけなくなるから。
あ、静的と動的っていうのは、以下のイメージで使ってます。
・動的: 時系列はリアルタイムで存在して、歴史の書き換えはリアルタイムで進んでいる。
歴史が書き換わると、それは新しいパラレルワールドになる。
(タイムパラドックスがあるからには、それを最初に起こした何者かが存在する。
つまり、歴史改竄の起点がどこかにある)
・静的: 時系列ははじめから決まった形で存在して、リアルタイムの書き換えはない。
シナリオを考える神のような存在がいて、その人がパズル感覚で歴史をつくったという考え方。
(つじつまが最重視され、つじつまさえ合えばタイムパラドックスは許容される)
□シナリオの解釈
これは私の勝手な解釈なのですが、
歴史が静的に決まる前提でこのシナリオを読むと、つながりがしっくりくる気がするんですよね。
このシナリオで登場した各世界を以下のように定義したとすると、
世界A: 宮崎由紀菜が存在しなくて、九条一家(九条+目時母)が幸せに生きてる世界
世界A': 宮崎由紀菜が割り込んだあげくに死亡、九条一家(九条+目時母)が離散した世界
世界A'': 宮崎由紀菜が生き残って、九条一家(九条+宮崎由紀菜)が幸せに生きてる世界
世界A''': 宮崎由紀菜が生き残って、九条一家(九条+目時母)が幸せに生きてる世界
このシナリオは↓な感じで説明できると思う。
(分岐1)
・選択肢1 世界A''の宮崎由紀菜が娘(宮崎由紀菜)を捨てない。 →世界Aへ
・選択肢2 世界A''の宮崎由紀菜が娘(宮崎由紀菜)を捨てる。 →分岐2へ
↓
(分岐2)
・選択肢1 宮崎由紀菜が死ぬ。 →世界A'へ
・選択肢2 宮崎由紀菜が生き残る。 →世界A''へ(目時由紀菜は世界A'''へ)
世界A'での宮崎由紀菜は死んでしまうので、娘(宮崎由紀菜)は生まれないが、
分岐2により世界A''が存在するので、娘(宮崎由紀菜)は生まれる。
これにより分岐1が可能になるので、歴史のつじつまは合うことに。
そもそも分岐1の時点では世界A''はないんじゃないの?
というつっこみに対しては、歴史が静的に決まると考えれば簡単に説明がつきます(夢もロマンもないですが・・・)。
簡単に言うと、神が宮崎由紀菜というキャラクタ設定をして、
「こことここの歴史をくっつけると面白いよね」とあーだこーだ言いながら歴史を定義した、という考え方です。
はじめから世界A/A'/A''/A'''の全てが定義されているので起点はどこかという問題は起こらない。
そうすると麦わら帽子はどこから出現したのかという謎もないし、いろいろ説明が楽になります。
主人公たちは、世界A''の住人だと考えることで説明はつくと思う。