2が好きなら良いFD。
基本的に普通のFDレベルの作品でした。
ただ妙に心に引っ掛かるシナリオだったので、その部分を少々。
個人的にこの主人公は１、２通して好印象。
香純√にてバイト先の先輩にキレて暴言を浴びせます。
その前の雰囲気からして「あぁ、きっとブチギレて凹ませるんだろうなぁ…主人公の株が下がるなぁ。」
と懸念しておりました。案の定罵詈雑言を浴びせ予想通りの結末。
しかし、香帆の事を考えればあれがベターなんですよね。
既に香帆が悪意をぶつけてしまっているので、スマートな解決は逆効果の可能性が高く…。
ケアもしっかり済ませていたし、流石押さえる処は押さえるな…と。株落ちは無かったですね。
バイトの先輩も極僅かに気の毒ですが、完全に自業自得ですしね。
そして香帆√。結局主人公は実家と和解出来ませんでした。
宮森姉妹が不自然過ぎるくらい自分達の親に対して全く恨みを持っていないので、
それに感化されて主人公も…ってオチかなと思ったんですがここはご都合封印でした（笑）
個人的には複雑でした。
確かに家族に裏切られた傷はまず消えないですからね。
これは裏切られた人間にしか理解出来ないし…理解出来る出来ないの話でもないんですけど。
ここだけヤケにリアルにせんでも…って感じです（笑）
でもぶっちゃけ主人公はメチャクチャ恵まれてますよ。なんだかんだ父親からは愛されているし、
高額の仕送りに父名義のマンション…何が不満なんだ（笑）現実にはもっと酷い親がゴロゴロ居ますよ（苦笑）
この辺り宮森姉妹が親に対して非現実的な愛情を見せ付けているので、
親に対して現実的な憎しみを持つ主人公は小さく写ってしまいました。
これは良い悪いは別に、とても興味深いシナリオでしたね。
おまけのSD劇場。ここで主人公ボイスは来て欲しく無かった！せめてOFFに出来れば…。
主人公ボイス完全否定派の自分としては最後の最後で主人公に色が付いてしまったのが残念です。
まぁSelenからしたら、ラストのおまけだし…てな気持ちで入れたんでしょうけどね。
本編でやられなかっただけ良しとします。今じゃ主人公ボイス必ずOFFってのは少数派なんですかねぇ…。
絵柄が更に変化して、最早１の頃の面影が無くなっていました。正直絵は１＞２＞アフターですね…残念。
パロネタが少しクドかったものの、メタなネタには結構笑わせてもらいました。
システムがやや改善されていたのは良かったです。借金姉妹２が好きな方向けのFDだと思います。
１、２、アフターとシリーズ通して楽しませて頂きました。
こういう“陵辱を土台とした純愛もの”っていう一風変わったジャンルが増えれば面白いですね。
次回作にも期待しています。