殻に閉じ籠った少女と少年の物語 あの面倒なドS永遠ちゃんを攻略できるのは主人公である終だけだと痛感させられる
※メモ帳として書くので内容に触れてません※
終は最初や二回目は失敗したものの,真響やはるかに殻から救われ,最後は終が永遠を殻から救い出すという展開はよく見る展開であるが,主人公が結構良いキャラしているので好みである
好きなテキスト
永遠が終を振った後の回想
「ねぇ、永遠。
さよならは、君のなにかを変えただろうか――?」
本作の主人公は永遠と最初に付き合っている最中,永遠に日記を書いていることを知られ,永遠と別れた後それを出版し,ライターになっている
会話面はコミュ障陰キャっぽさがあるため,永遠にも卑下されまくっていたが……
そういう人だからこその心情表現が美味しく書かれている
はるかが壊れた表情で笑っている最中に
「本当に……これは、笑っているのか?
渦に意識を集中しても、わからない。」
渦というのが終の持つ人の感情を読み取るエンパシー能力を使って読み取ろうとする場面であるが,読み取るために意識を集中させるものを[渦]と表現するのは非常に興味深い
まあ渦中という言葉があるからなのかもしれないが……
深層や内面など様々な言葉があるなかで渦を選ぶのはやはり自書き故の能力なのではないだろうか
また恥ずかし気もなく,最終盤で
「永遠、君に会いに行くよ……
君に会うために、俺はこの力を使う――」
と永遠に語りかけるのも最高
結構この主人公好きなんだよね
他にも蒼太を救うシーン,真響の[ヒーロー]になるため,永遠を振るシーン,はるかを探すため壊れかけの終がどうにか小説を完成させるように友人たちがお見舞いに来るシーン,死にかけの終を助けるため友人たちが永遠を探すシーン
結構さまざまあるけれど,この作品は結構刺さった
終 壊れやすいけれど,永遠に振られた後ヒロインのために行動ができる[ヒーロー]なのはどの√でも共通しており,かなり最高の主人公だと感じた