「新生タクティクス第一弾」という煽り文句が妙に気になった作品。すずの笑顔と一面の向日葵、蛍姉様のギターソロが脳に焼き付いて離れない。でもすずのHシーンは要らないか。
この歳になって改めて遊んでみると、けっこ痛いです。すずが、あまりにも純粋で眩しい。イノセントなヒロインというカテゴリがあるとすれば、かなりいい線いくでしょう。ハッピーエンドと言うにはあまりに切ないすずEDでしたが、これはこれで正解だったように思います。青臭いですが、すずという少女は、誰もが一度は通る少年期への憧憬そのものだったのではないでしょうか。そして、「頑張ることをやめてしまった」主人公が再び歩き出すためには、すずが必要だったにしても、そこに留まる事はできないというのも納得できます。
各々コンプレックスを抱えたサブヒロインたちのシナリオも、甘ったれたものは一つもなく、地味ながらも地に足のついたエピソードをまじめに書いてるのは好感触でした。とくに蛍。あのギターソロの美しくも切ない旋律は、死ぬまで忘れないような気がします。