泣きゲーがやりたいなら是非勧めたい。ネタバレ控えめ
久々にプレイしていて涙が止まらず、画面が見えない状態に陥った。
いい作品に出会えた、と素直に思える作品。
過度のネタバレを避けてある程度踏み込み、その理由を解説すると、
シナリオの大筋は、
「ある理由で『自分』を亡くしてしまった少女に、かつてその少女が描いた3つの物語を用いて、
その少女が持っていたかつての自分を取り戻させる」
というもの。
その経過と行動の結果として、少女と主人公の心がどう変化していくのか。
この部分の描写が非常に綺麗で、切なく、儚く、たとえようもなく温かい。
もちろん個人的に何の減点要素も無いのか、というとそういうわけではなく、
上述の3つの物語のボリュームが控えめだったり、
これらの物語はすべて「男女の別れ」がテーマの物語なのだが、
クリア後に用意されているエピローグが非常に雑だったり、
ていうか本編の重厚感が非常に良かっただけにエピローグもっと分厚くせんかい!と
思わずにはいられなかったりする。
他にも粗がないわけではないが、しかしそれらの不満点を全て引いても納得できる完成度と、
感動を与えてくれる作品だった。
正直Laplacianというブランド名は聞いたことも見たこともなく、興味もなかったのだが、あらゆる意味で驚かせて貰った。
おまけ
このゲームを勧めるうえで注意点をあげるとするなら、
・3つの物語と本編の合計4つの物語を進めることになる。
一つの世界観だけにどっぷり浸かっていたい人には中々勧めづらい。
・大きな感動があるということは、それだけ感情が揺さぶられる場面が多いということ。
ラブコメがメインのゲームと比べると洒落にならんレベルの重さの展開が多いので、注意。
・エピローグには期待しないでおくべき。しかしあるにはある。ないよりははるかによい。
といったところか。