全体的に微妙ながらも愛着のある作品。
ポテンシャルは高いのだけれど色々と難点。
■シナリオがいまいち
・導入や伏線の張り方は良いのに、佳境まで淡々とした日常が続く。
・クライマックスが短く盛り上がりに欠ける。
・バッドエンドが似たり寄ったりでつまらない。
・ストーリーが突飛。展開が、というよりは設定そのものに無理がある。
→プレイ後のもやもや感がある。
・キャラを殴る演出が多すぎる。漫才でもそんなに殴らない。
・本編後におまけシナリオがあり、良し悪しはともかくとして（謎に）充実している。
■ギャグがいまいち
・同じギャグを何度も使う。パロディもくどい。
・生理的に受け付けない謎のギャグ（Gなど）が散見。
■キャラがいまいち
・主人公がややうざく一言多い。主人公の年齢設定を考えると妥当かもしれないが見苦しい。
・他のキャラは決して悪くはないのだが、少し深みが足りない。特に凛さん。
→ただし、ぺた子の儚げな設定は特筆すべき点。
■イラスト
・Live2Dを用いた立ち絵は良いのだが、一部の表情が微妙。
・一部の一枚絵は上質なので、その雰囲気をもう少し全体的に押してほしかった。
・背景がもう少し工夫できなかったのかと思う。
■感想
シナリオ自体はそれなりに綺麗にエンディングに向かうものの、上記の通り全体的にはいまいち。
しかし、なぜか本編後のおまけシナリオを見終わるころには愛着が湧いていた不思議な作品。
そのため点数は少し甘めに付けての70点。
（同じ作者の作品であれば、個人的には『狐が僕を待っている』の方をお勧めします。）