PLAY時間は2時間15分。フリーウェア。列車幻想。割合よくできてる。少なくても誉める気にはなれた。
(ネタバレ無し感想)
システムはKIRIKIRI2。
セーブ/ロードは30箇所。
一本道なのでこれだけあれば充分だろう。
走るのは夜から夜、終わりのない列車。
目新しい、というよりは列車ものストーリーのバリエーションの一つでもある。
絵からして古めかしいというか懐かしいという感覚に貢献している。
雰囲気づくりにおいては上位クラスといってもいいだろう。
音楽のピアノ素材はなかなか素晴らしい。
・・・内容についてはどうとか語るより
読むのに傾けてみるのも一興、程度にしておく。
ま、多少きになるならネタバレありのほうで
(ネタバレあり感想)
無限夜行とはなにか。
一つの心の歪みから一つの死が生まれた。
無限夜行という存在は
そんな過ぎし日の夏に映し出したある種のユートピア的な存在なのだろう。
兄弟を、あの夏に亡くした心を全て覆い尽くし列車は走る。
幻視の設定(センスオブワンダー、ともいう)として
無限夜行というアイテムはよくできている。
列車という存在はノスタルジアを引き起こすイメージを持つものでもある。
懐かしさがあるから心がついくすぐられ惹かれる。
あとは好み。
まあ、前作「だれかのよどみ」よりは数段いいと思う。
少なくても誉める気にはなった。
誰が善人で誰が悪人かというのは置いておくことにした。
そう単純に割り切れるわけでもない。
善悪を割り切るには主人公役の少年は
年齢的にも幼いし仕方あるまい。
子供じみた残酷さは理解できたが
言い換えてしまえば、悠太も普通の子供よりかは
成長する過程で
あるていど歪んできているのだ。
だから、田舎で療養という話になったことは必然の話になる。
それぞれの思う道の先に希望はある。
自分自身の記憶を見つけることで時間はまた動き出す。
過ちそのものは消せなくても、それを抱えて生きて行く。
そんな兄弟の話。