キャラ萌えした者勝ちのコメディややまったり魔法学園物。それが全て。
とにかくキャラに萌えられれば十分元は取れる。
特にレナ&ニナは他のヒロインの追従を許さない(辛うじてセーラか)位の萌え度。ルートも3つに分岐する。
逆に言えばシナリオを重視する人にはかなり物足りないかも知れない。
他の方も指摘しているように選択肢が多く出現する辺りの話がブツ切りで「まず選択肢ありき」なシナリオの連結を行っている。
個別に入ってからも全体的に駆け足な上に他の登場人物が殆ど絡んで来ないためどのヒロインも似たような展開になりがち。
人物の心理描写はそれなりに丁寧だが最後を盛り上げるために意図的に抑制された書き方をされていたのが気になった。
主人公は出来る範囲で一所懸命頑張るタイプなので「魔法でドンパチ俺最高!!」なノリを望む人には合わない。そもそもバトル物ではないのでヒロインも含めて真剣に争う場面はないに等しい。また「ヒロイン達は主人公以外指一本触れさせない!」という人も避けた方が無難。
画像は全般的に綺麗だが立ち絵、イベント絵共に髪だけアンチエイリアスが甘くジャギーが目立つのが気になる。
立ち絵の表情は非常に豊かで飽きない。と言うかアルベルト壊れ過ぎ。
デフォルメ絵が意外と多く、そちらも結構いい味を出している。
エッチは各ヒロイン2回+おまけ1回。レナ&ニナのみ個別各1回+二股1回+おまけ1回。ルート分岐の関係で双子は一度のプレイで全ては見られない。
何れも2ラウンド以上で尺は十分。破瓜の血の描画があるヒロインとないヒロインがあるのが少し気になった。
システムは汎用(YU-RIS)。
フルスクリーン時にリフレッシュレートが強制的に60Hzに変更される。またタスクバーを上に置いて『ExtRes』等で強制的に維持しようとするとタスクバーの高さの分だけ下に表示がずれてしまう(タスクバーを下に置いて回避)。
折角一部のウィンドウメニューの表示を任意にオン/オフ出来るのにオンにしてもセーブ/ロードをワンクリックで呼び出せない。
アニメーションをオフにする事は出来るが最も負荷の高い魔法時間時の演出(小さな光球が沢山上昇して行く)がオフにならず、推奨スペックを満たしていてもグラボによっては処理落ちするため全く意味がない。完全にオフにする事が無理ならせめて光球の数を減らすなどして負荷を軽くする事が出来るのにそれをしないのは手抜きと言うほかない。
既読文章と選択済みの選択肢を色分け可能で便利だがシナリオの構成と選択肢の頻度を考えるとそれ程重要ではないかも。
既読スキップは立ち絵の切り換えや前述の魔法時間演出で若干引っかかるため速さは可変だが全体的に速め。高スペックのグラボやCPUを積んでいれば問題ないかも知れない。
おまけは縦軸がキャラ、横軸がモードを選択するレイアウトになっているが、モードの方を変えるとどのキャラを選択していても必ずアリシアが選択されてしまうためCG⇔シーンの切り換えの度に苛々させられる。またCG、ムービー、シーン、サウンドという配置は明らかに使用頻度を無視している。
それとこれは自分の環境だけかも知れないが、起動に時間がかかる。推奨スペックを優に満たしている(グラボの書き忘れには呆れるが)のに初回起動に1分、2回目以降は30秒かかる。症状自体は1.01aで改善する。
とにかくシナリオさえもう少し確りしていれば十分良作となり得たので次回作に期待したい。
…でも魅力的なサブキャラが結構いるのでまたファンディスクが出るかも。