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Velu0129さんの乙女理論とその周辺 -Ecole de Paris-の長文感想

ユーザー
Velu0129
ゲーム
乙女理論とその周辺 -Ecole de Paris-
ブランド
Navel
得点
84
参照数
830

一言コメント

前作を面白いと思った人が主な購入層なんだからある程度評価は高くなって当然か。と思ってたが、それを抜きにしても完成度の高い良いゲームでしたね。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想


俺個人としてはつり乙よりも乙女理論の方が好みですね。
つり乙の方が服飾というジャンルを深く掘り下げている印象ですね、乙女理論は比重として大蔵家を掘り下げるという点に重き置いているので、やはりというか当然というかこのゲームは前作プレイ必須。


つり乙ではルナ√でこそデレが見れた衣遠兄様だけど、それ以外ではただただ畏怖の存在として扱われる傾向が強かった衣遠というキャラをシナリオの中枢に絡めてくれたことが非常に嬉しい。

兄妹の和解のみならず、従兄弟や大蔵一族というモノの実態というか過去というか、その全容が前作では見られなく残念だったが、今作で疑問だったことや伏線なども回収できていて非常に面白かった。



りそな√は文句なし!メリル√は予想外な展開も多くてインパクトがありました。
ただエッテに関してはちょい残念、まぁもともと服飾に興味の無いというキャラ設定上仕方ないのかなぁとは思うモノのもう少しやりようはあったのではとも思う。


しかし男キャラが多数出てくる作品というのはやっぱり面白いですね。
今回は衣遠・駿河・アンソニーこの3人がこの作品を大きく盛り上げてくれたことは間違いない。

王雀孫さんと言えば脇役が目立つ!・テキストが面白いという点がよく上げられますが遅筆なのが難点ですが、東ノ助さんという後継者的な人が現れたことが非常に嬉しい。
王さんに比べると奇抜なテキストはやや劣るが、シリアスという描写を書くと言う点に関しては完全に上をいっている思う。

Navelのゲームは全部やってますが俺つば以降のNavelの勢いは凄まじいですね。
王さんの作品以外は眼中無しでしたが、前作のつり乙、今作の乙女理論で東ノ助さんのファンになりました。

これからのNavelの作品が楽しみで仕方がないですね!