商業では出せない味が同人にはありますね。不完全の美しさみたいな、そういうモノを感じた。
かといって内容が未完というわけではないですよ。むしろやり切った作品というイメージの方が強い。
それに900円で良質なシナリオと約30時間のボリュームなんですから文句の付けようなんてない。
特に素晴らしいのはrememberance modeというシステム。
システムなんて仰々しい言い方をしましたがまぁ要は他のキャラ視点のサブシナリオですね。
各章をクリアするごとに少しずつ画面下に追加されて行くんですが、それを読むことでシナリオ先の展開が良い意味で見えてきます。
更にそのサブシナリオは非常に短いので本編のペースを乱さずにプレイすることが出来るというのも素晴らしい。
しかし、それ以上に個人的に目を向けたいのはBGMです。
質ということに関してならばちょっと聴き劣り感は拭えないんですが、なんか耳に残るんですよねぇ。
なんかどのBGMを聴いても懐かしいなぁという感想が出てきました。別に過去に似たような曲を聴いたことがあるとかそういうんじゃないんだけど、そう感じさせる魅力のあるBGMだった。
サークル名に「郷愁」という名前を入れるだけのことはある!って感じです。
で、ゲーム内容のほうですが俺は
forever→abandoned→circular→melancholy→innocent→vivid→dear→lost
という順番でクリアしていきました。
攻略順というのはないんだけど個人的なオススメとしてはforeverに関しては最初か最後のどちらかにプレイしてほしいかなぁって思います。
foreverは時系列でいえば1番最初の話で物語の始まりの話なんですが、最初か最後かで凄く印象が変わると思う。
個人的にこういう内容のゲームは未来から過去に遡っていくっていうのが好きなんですが、予め時系列だけでも調べておけば良かったなぁと悔いています。
ということで1番のお気に入りの話はforeverなんですが、なんといっても緋依の魅力が半端ない。
8つの話全て合わせてなかなかの人数がいる作品ですが緋依はずば抜けてる。
なによりキャラ設定が印象的なんですが、この設定を持ったヒロイン(主人公)って何気に見たことがない気がする。
その後7つの話をしたわけですが、緋依を超える魅力を持つキャラはいなかったですね。最後まで気になりっぱなしでした。
しかしこういうプレイしながら考察する手のゲームって楽しいですね。
8つのシナリオは全て独立した話なんですが何かしらの関連性があるので、シナリオ同士の結びつきはなんなのかとか考えながらプレイするとより一層楽しめること間違い無しですので気になる方はプレイしてみてはどうでしょうか。
しかし、蒔元君が救われねぇなぁ・・・