文句なし。もちろん客観的な評価ではありません。必ず前作をプレイしてからやりましょう。
満点については、現状最高の作品であると思ったのでつけました。
これ以上の作品は生まれえない。という意味でつけたわけではありません。
今後の作品の出来によって、減点することもあるでしょう。
評価に移ります。
話題になっている点を考えていきましょう。
①、非常にグロテスクな表現がなされている。
私が感じたグロさとは、内臓グチャグチャのCGに感じたものではなく、そのキャラクターの殺し方にあります。
魅力がどの登場人物も非常に高く、すんなりと受け入れる事が出来るキャラクターばかりです。
そんなキャラクターと、十分な時間をかけ(プレイ時間という意味でも)親密になり、
主人公に、ひいてはプレイヤーに仲間意識を芽生えさせ、
感情移入させた上で、残酷な殺し方をする。
精神的にそこが非常に痛かったです。
戦争をしているのだから、『仲間だけは死なないで欲しい。』というのはありえないんですが、
戦争の経験がなければ、身近な人の死の経験もしたことが無い私にとっては、
非常に新鮮(という表現は適切ではない気がするが)なショックでした。
その辺の演出は見事と言えるでしょう。
最後に・・・この問題について述べた事が批判に見えるかもしれませんが、
このグロさは物語に深みを与える意味でも必要だった、と締めておきます。
②、アクション性、演出について。
これは他のゲームの追随をまったく許さない出来になっています。
製作に時間かけただけあってか、妥協がまったくない。
最大の売りと言っても過言ではない、アクション性ですが、
ここまでするのか・・・?ってくらい、凝ってます。
個人的にストーリーにのめり込んでいたので、多用されるアクションを鬱陶しく感じることはありませんでした。
演出については、緊迫した雰囲気に加え、生理的嫌悪感を抱くような敵BETAの外見。
参加する作戦の、実に100%が圧倒的不利な状況からの開始。
重厚なBGMに、声優達の熱演。
上記点から、特にBETAとの戦争シーン中は、
戦闘前ブリーフィングで気分が異常に盛り上がり、
緊張感に心臓が早鐘を打ち、
次々と厳しい展開に立たされる状態に手に汗握り、
食われ、押しつぶされていく兵士達の絶叫に耳を塞ぎ、
主人公の青臭い葛藤をハラハラしながら見守り、
隊員達の壮大な決意や絆に涙する。
長々書きましたが、要するに大満足でした。
③、主人公が非常にヘタレ。
因果を引っ張って逃げ帰ったときに白銀を襲うさらなる悲劇の数々を見た瞬間に
いろいろ我慢してたのがブチキレちゃって、
『自業自得だざまーみろボーーケ!!』
と思っちゃいました(笑
ageの手のひらで踊っちゃってますね。お恥ずかしい。
あと、周りのキャラクターが主人公が成長するたびに
「成長したわね」みたいなことを言って主人公を褒めているんですが・・・
フ ォ ロ ー で き て な い で す 。
それくらいに彼はダメダメです。
いつまでも救世主ゴッコやってる白銀に次第にイライラしてきて・・・
しかしそのイライラが頂点に達したときに彼は立ち直り、
世界を救っていく・・・。
彼に救いがあるとするならば、この展開のタイミングの良さでしょう。
最初は彼を擁護してたんですが、繰り返しプレイする度にその辺が如実に浮かび上がってきましたね。
未来の予想がついている内は迷いも少なく、自分のやれることを見つめ、自信を持って行動し、
結果周りの信頼を得、最悪の未来を回避できてきた訳ですが、
自分の予想できる範囲(経験してきた範囲)を超えた出来事が起こり始めた途端に右往左往。
グチグチと悩み、結果行動が遅くなったり、やや仲間の足を引っ張ったり。
それを先生や月詠さんに指摘されると、言い訳がましく脳内でまたグチグチ考え、また行動が遅れる。
他人の言葉を受け入れるのに時間がかかりすぎているんですね。
自分の考えに対するその根拠のない自信はどこから沸いてくるんだと、ため息をつかずにはいられず。
この辺が非常にガキっぽいです。声優さんの声もガキっぽいんで、余計そう感じちゃったかな。
中盤以降、癖のように繰り返す言い訳がましい思考も辟易しました・・・。
「馬鹿かオレは!」が口癖です。
言い訳はいいから行動しろと。
徐々に・・・本当に徐々に成長していきますが、結局最後までそれが気にならなくなることはありませんでした。
この問題については、それが彼の魅力だという具合に207小隊メンバーからの擁護を受けて締めくくられていますが・・・。
それで納得できるかどうかと言われれば厳しいでしょう。
まぁ、発売前からage作品ということで主人公が合わないことはある程度予想できた上で購入した点と、
そんな主人公のおかげで物語に必要以上に熱中できましたので、
減点はしないでおきましょう。
ということで。
発売まで散々待たされましたが、この内容なら納得。
ちなみに、私はオルタを3回。前作マブラヴを2回フルコンプしました。
オルタは、特に1回目のプレイで感じることが出来なかった点を、2回目のプレイで感じることが出来るため、
複数回のプレイも新鮮味を持ったままプレイすることができました。
前作、マブラヴに散らばっている伏線を見つけるたび、感動に打ち震えましたね・・・。
現状、満点はこの作品以外にはありえないでしょう。