萌え尽きた。
ヘタレな主人公、基本的に大嫌い。
しかし、この主人公は何故か許せました。
記憶喪失っていう設定だからとか、そんなんじゃなく、
記憶という、ある種自分の価値観、世界観を失った中で、
それでも何よりも、何に代えても雪さんだけは失いたくない、と強く願った結果が
この主人公の行動だと感じ取れたからかなぁ。
スムーズに感情移入させた、ライターの腕前の勝利。
そんな訳で、雪ルートは素直に、とても楽しめました。
キャラクターとしての魅力は最高峰。
イマイチ納得しにくいようなラストも、作品の持つ雰囲気に助けられて
さほど違和感なく受け止めることができましたし。
花梨は花梨で雪さんに負けず劣らずのナイスキャラ。
加えてこっちはストーリーも読ませるので、個人的に雪ルートよりも気に入りました。
雪ルートは幻想的でロマンチック。花梨ルートは人間味ある"やや"現実的な話。
後者のほうがなじみやすいんですよね・・・。
ちなみに音声なしですが、その辺はまったく気にならず。
というか、ぶっちゃけ良作には音声いらないです。
私は脳内で勝手にそのキャラに合った音声が再生されながら、台詞を読んじゃうタイプなんで、
キャラに合わない声優が担当した日には、目も当てられません。
プレイし終わってから、
「えっ?この作品音声なかったの?」
なんて気づくの ザ ラ にあります。
音声切ってプレイすればいいだけなんですが、
キャラに合っているかどうかは、一度は聞いて見ないと分からないわけで。
で、一度聞いてしまうと、有無言わさずイメージが固まってしまうわけで。
その時点で合ってないと感じると、もう手遅れなんですよねぇ。
BGMですが、1曲だけ気にいった曲がありました。
修羅場で流れる"葛藤"の前奏は、聴いた瞬間ビッと来ましたね。
絵は、キャラ絵の破壊力が凄まじい。
全体的に淡い塗りで、萌え系統に属する絵なんですが、
何がそんなに破壊力凄いかって言うと、
「はにかんでいる」CGと立ち絵。
この原画家さん、はにかみの表現上手すぎる・・・。
個人的にその絵だけで轟沈しました。
ごっつぁんです。