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Tranquilizerさんのもののあはれは彩の頃。の長文感想

ユーザー
Tranquilizer
ゲーム
もののあはれは彩の頃。
ブランド
QUINCE SOFT
得点
85
参照数
220

一言コメント

読み物としてすごく面白い 普及版もでるみたいなのでお勧めしたい。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

今回の得点は同じライターのトム氏のアメイジンググレイス、サクレットを先にやってからの評価なので順番が違えばそれぞれの得点も少し変わっていたと思う。以下内容について前述の2作と絡めながら

トム氏の作品に魅力を感じプレイしましたが、やはり面白い。アメグレをやったころから感じていましたが、氏は美術や古典などを先行していたのかってレベルでいろんな引き出しがあるなと感じます。(自分が知らなすぎるのもあるかも)それらを物語にうまく絡めながら話が進んでいくのですらすらと苦痛感がなく読めるものかなり魅力的だと感じます。また、今回は双六という日本の伝統的?なボードゲームからでしたが、人狼のようなものやオセロのようなシステムとからめていたので飽きも来ず、他作品同様にサブキャラ同士の掛け合いも面白く読みやすかったです。
少し不満点を挙げるなら、他作品でも少し気になりましたが、今作は顕著に主人公の魅力が欠けるように感じた点、アメグレ、サクレットを先にやったことで、トリックなどのインパクトがいまいちに感じた点などでしょうか。これに関しては、最初に書いたようにやる順番が違えば点数などは変わったでしょう。それでもやはりそこら辺の中身スカスカのキャラゲー、しなりをありきのつまらないキャラが多い作品に比べたら、かなりの秀作だと思います。

おまけ  エロシーンのこだわりが強いので好き