xbox360版を読み終えた今、聞きたいことがひとつあります。霧ちん、そのドギツイ配色の服は制服なのかい?私服なのかい?と…。
PC版プレイ済み。移植作品はこのXBOX360版が初めてです。
よってレビューは主にPC版とXBOX360版との比較になっています。
AFTER STORYの感想はネタバレ全開ですので注意。
私は今までプレイしたエロゲの中ではCROSS†CHANNELが一番好きです。
しかし本作品については全体的に否定的な感想になってしまいました。
ムービーを新しく作っていたり、追加シナリオの書き下ろしがあったりと
移植に力を入れているのがわかるので好意的に評価したかったのですが…。
上記のどちらもプラス要素としては弱く、エロなしなどのマイナスの方が上回っていたように思います。
感想は主に『本編』、『ANOTHER SYORY』、『AFTER STORY』の3つに分けて書きました。
以下感想。
(1)本編
本編に関しては今更言う事はありません。
PC版のレビューを読みましょう。
珠玉のシナリオ、ゲームに完全に溶け込んだ音楽、淡色を基調とした松竜さんの素晴らしい絵。
全てが今なお色褪せません。
以下ではXBOX360版ならではの要素について記述していきます。
まずCGですが、全体的にボケ気味です。元が640×480のゲームなせいですかね。
でもこれは気にしなければ問題ないです。元を知っていれば少しガッカリするかな?レベル。
それよりシナリオにエロがないことが思いのほか大きかったですね。
特にエッチシーンがあるはずの箇所は違和感が半端ないです。
中にはエロがないこと自体をうまくネタにしているところもありますが、やはり全体的に不自然でした。
霧との和解シーンもごっそりカット、送還前の最後のひと時もごっそり。
日常シーンも細かい変更が加えられていました。
これらの変更はキャラへの感情移入に大きく影響すると思います。
規制によるシーンカット、CGのボケ、それに桜庭の声(カムバック子安氏!)。
これらのマイナス要素から、オリジナルと比べて面白さの何割かは損なわれていると感じました。
まあ霧ちんのスカートたくし上げ絵が無い時点でオリジナルの大勝利は間違いないんですけどね!
もし新規さんが購入を迷っているならオリジナルの購入をお薦めします。
(2)ANOTHER STORY
次に追加要素。
まず「ANOTHER STORY」。
これはいわゆる「トモダチの塔」と呼ばれているものです。
シナリオそのものはPC版で読めるものと同じですが、XBOX版では声が付いています。
美希の**シーンにまで。素晴らしい。
XBOX版に価値があるとしたらこの部分でしょう。
数枚あるCGも(今回追加されたものの中では)悪くない仕上がりです。
(3)AFTER STORY
最後に「AFTER STORY」。
これはXBOX360版用の完全書き下ろしです。
主に前半部分と後半部分に別れ、
前半は『本編から数ヵ月後に桜庭が登場人物達に会いに行き、太一との思い出を語る』という内容。
後半は…ネタバレになるので控えます。(買ってね!)
思ったよりボリュームがありましたね。読了に2~3時間程かかりました。
(しかしアナザーストーリー+アフターストーリー(それと本編の+α?)の追加で
"PSP版比シナリオ150%増量"の謳い文句はスタッフ盛りすぎでしょう)
肝心の内容ですが…ロミオ色々忘れてるw
・ラバはカレーパン好きだけどカレーは嫌い
・みみ先輩のバストサイズ
・友貴のラバに対する呼称が「キミ」(「おまえ」が妥当なところでは?少し違和感)
・みみ先輩が処女であるという冗談 ⇒これはある意味合っているのかも知れないけど(全年齢的な意味で)、
最終章に「体を重ねたことで~」という表現がある以上、これもやはりおかしいでしょう
などなど。
AFTER STORYに関しては賛否両論あるかと思いますが、私は微妙でした。
正直あまり褒めるところがありませんね。特に前半は眠気がマッハでした。
あえて挙げるなら後半はロミオ節が楽しめるという点と、
群青制服バージョンの冬子が拝める点という点でしょうか。
あ、売りのひとつである追加CGはかなりのガッカリ仕様でした。
魔○少○ミキミキは昔の松竜絵で見たかったですね…。残念無念。
後半は楽しかったのですがオチがちょっと…。オチというかネタそのもの。
あれは禁じ手でしょう。
※以下数行AFTER STORYの完全ネタバレ※
↓↓↓↓↓↓↓
~わかりやすいAFTER STORYのあらすじ~
群青学院放送部の面々が元の世界に帰還してから幾らかの時が経ったある日。
久しぶりに部室に立ち寄った桜庭は、そこで太一がいた頃の放送部の写真を見つけます。
それは太一がいた頃の懐かしい思い出の数々…。
桜庭は散り散りになったみんなに写真を届けるための旅に出ます。
太一との思い出話に花を咲かせる桜庭と(元)部員たち。
そして最後の一人、曜子ちゃんの元へ…。
そこで桜庭は、帰還後もずっと続いていた太一のラジオ”CROSS†CHANNEL”が、
みみ先輩の卒業した日から今まで半年もの間止まっていたことを知らされます(桜庭はたまにしか聞いていなかった;;)。
祠の傍、どうすることもできず悲嘆にくれる曜子ちゃん。
そこで桜庭はあることを思いつきます。
桜庭「あちらからの通信がないなら、こちらから通信すればいいんだよ!」
曜子「!!!天才か」
~オープニング~
曜子「太一の世界に通信する方法を見つけたよ!」
曜子「市原式催眠術のノウハウを利用して太一に催眠かけるよ!」→ことの始まり
主人公があちらの世界で一人生きる太一に切り替わる。
いつものように学校に向かう太一。しかしそこにはなぜか放送部員達の姿が!
太一、幻の部員たち(太一の希望する姿)とキャッキャウフフ。
6日後、おかしいことに気付く太一。黒幕に会うべく祠へ向かう。
曜子「すべて私の催眠でした」「アンテナ壊れてるから遊んでないで直せオラッ」
太一「おk」「直したよ!」「でも催眠解くのちょっと待って」
太一、幻影の部員たちと最後の語らい。そして…。
曜子「(パチン!)」
解ける催眠。そして太一は放送を始める。
「――こちら、群青学院放送部。生きている人、いますか?」
~Fin~
うーん。
そこまで目くじら立てる必要はないとは思いますが、私は受け入れがたかったですね。
太一はラストシーンで曜子ちゃんの誘いを拒否します。「生きている人間ではないから意味がない」と。
幻影の皆を否定し、消えてもらうのはその理由で通るでしょう。
では通信そのものはどうなったのでしょう?
催眠と同じく拒否したのでしょうか?
もしそうなら太一が通信まで拒否する理由が私には分かりません。
そのままずっと通信続ければ良かったじゃん?そうしたら本編台無しだけど(笑)
それとも太一の世界に通信できるのは1回限りの大技なのかな(笑)
通信自体はまだできる?それなら本編台無しですね。ラストを見るにそれはないと思いますが。
通信の技術がまだ拙くて歌ぐらいしか届けられない?それこそご都合でしょう。
そもそも桜庭に言われて初めて気付く&速攻完成するってどういうことなの…。
なんにせよ、後出し&ご都合全開。
新規で追加シナリオを書く以上後出しなのはしょうがないけど、もう少しうまくやって欲しかった。
後付けするシナリオとしては最低ですね。ハッキリ言って安易です。
いっそのこと元の世界に帰還した方がまだ良かった。
そもそも市原式催眠術っていうギャグ時空の存在がシリアス部分でも「あり」なら、
ハラキリ丸の空間両断跳躍で太一を帰還させちゃえばいいんだよ^^^^^^^
まあらぶちゅっちゅ展開に持っていくために色々強引なことをしているのは間違いないですね。
ただ後半の部員たちとのやりとりは面白かった。ロミオ節全開。
電マを出しちゃうあたり、ロミオの遊び心が垣間見えてニヤリとしました。
しかしキャラの崩し方には少々やりすぎな感も。
ついさっき本編をクリアしたユーザーからすればキャラの温度差に唖然とします。
嬉々として「中で出してください」とか「ハメハメする」とかいう霧ちんは見たくなかったぜえ…。
嬉々としてマイクにパイズリする部長…は、まあどうでもいいか。(しかしよく規制通りましたねこれ)
ここらへんはもう完全にファンディスク状態です。
CROSS†CHANNELらぶちゅっちゅ(まあ最後も夢オチみたいなものですしね)。
本編の一部、もしくは本編の続きを期待していた人は肩透かしを食らうでしょう。
逆に言えばらぶちゅっちゅが許せる、もしくはむしろそれを望んでいた!という人には良いのかも?
まあ"市原式催眠術"っていうギャグ時空の存在を本筋に絡ませちゃった時点で、もう全体がギャグのようなものです。
「本編とは別物」という思考でないと見れないシロモノ。
↑↑↑↑↑↑↑
※ネタバレ終わり※
前半(オープニングまで)はとてつもなくつまらないです。
後半になってテキストそのもの"は"持ち直しましたね。ロミオ節全開で中々面白かったです。
というか前半は本当にロミオが書いたのか疑わしい。
単純につまらなかったというのもありますが、
前半部分でみみ先輩のバストサイズは「109のF」とあるのに(いやそんなでかくないだろ!)、
後半部分になると「8?(細かい数は失念)のC」と書かれています。
単純ミスにしては…。いや伏線だったのか?前半と後半のカップ数が逆ならともかく…。
確かめる術はありませんが、もの凄く怪しい。
まあもうどうでもいいこと。
私はこれをファンディスク、もしくは作者本人による二次創作として捉えておきます。
「ああ二次創作ならそういうのもありだね」、と。ぶっちゃけ読まなかったことに。
C†Cは本編で過不足なく完結している。それを強く再認識しました。
そこまでデキは悪くないですが、蛇足であるのは間違いありません。
・・・・・・・・・・
感想は以上です。
なんか否定的な感想になっちゃいましたね。
心情的には褒めたかったのですが。
力を入れて移植しているのがわかるし…。
もしこれが売れればPCでHDリマスター版とかが出るかもしれないし…。
あ、逆移植は結構です(アフターストーリーの霧ちんの新規服からそっと目を逸らしながら)
正直今回のXBOX360版は思い入れがある人以外買う必要はないと思います。
要するに信者アイテムですね。
個人的にはCGのHD化が実現できなかった時点で改めて購入するような価値はないと思います。
オリジナルで十分。というかオリジナルのほうが上。
もし新規さんが購入を迷っているならオリジナルの購入をお薦めします。
特にアフターストーリー目当てに購入を考えているならやめておいた方が良いでしょう。
シーンスキップがあるので攻略を見れば簡単にアフターまで辿りつけますが。
フルプライス分の価値は無いです。
新規で始めようとしている方へ。
CROSS†CHANNELは面白いです。
好きな言葉ではありませんが、いわゆる神ゲーです。
だからPC版を買いましょう。
もしXBOX360版から始めようとしているなら少し勿体無いと思います。
(エロに抵抗があるとか、追加シナリオがどうしても気になるとかなら箱版でもいいですが)
人を選ぶゲームだと思いますが、そこは体験版もあるので安心です。
公式サイトの体験版はDL停止になっているようですが、
ミラーサイトでDLできるので一応リンクを張っておきます。
↓↓↓
http://holyseal.net/cgi-bin/mlistview.cgi?prdcode=3463&word=CROSS%81%f5CHANNEL
いろいろ否定的なことを書きましたが、本編部分とアナザーストーリーは本当に楽しかった。
久しぶりにC†Cの世界に浸れて幸せでした。
CROSS†CHANNELは唯一無二のゲームです。
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ここからはただの私事。
ゲーム内容には触れておりません。
PC版C†Cの評価を99→100点に修正しました。
C†Cは私の初めてのエロゲです。
プレイ後は「エロゲってすげえ!こんな作品がゴロゴロあるのか!」と頭を金槌で殴られたような衝撃を受けました。
ノベルゲーは『かまいたちの夜』や『ダブルキャスト』などしか知らなかった当時の私は、
ロミオ氏の書くインモラルな世界観にまんまとやられてしまったというわけです。インモラル(笑)
しかしまさか最初のエロゲが自分にとって最高の作品になるとはなぁ…。
いくつものエロゲーをやりましたが今だにC†Cを超えるものには出会えていません。
足元にも及びません。(神咒神威神楽にはちょっと期待している)
思えば私とエロゲの関係はC†Cを超える作品を探すことと同意でした。
あるいはXBOX版が100点を…とも思ったのですが。
今回改めて再プレイして、もうPC版C†Cを超えるエロゲに出会うことはないだろうと思い、満点を付けることにしました。
それはそれで幸せなことだよね。
箱版をクリアした後で違いを確認するために
PC版を起動したらなんか止まらなくなって再プレイ中です。
最後まで読んじゃいそうで怖い。
IMIT編までやって切り上げよう。うん。
まあループを100回繰り返したり、
残り0.15%の未読部分を探したりするよりは有意義だよね!
というかこんなもん見つかるかーーー!!!!!
こんなつまらない実績を取る為に自分の中でC†Cの印象が下がるのも嫌だからね。
何回やっても見つからない言い訳じゃないよ^^
どうでもいいけど、本当にこのエロスケIDは若気の至りだった。
このIDでC†Cのレビューとか恥ずかしすぎる;;
おわり。