さすがはオーガスト、キャラクターが最高に魅力的で尚且つTRUEの出来も素晴らしい
神ゲーだった。個別ではやや不安だったけどTRUEでしっかり覆してくれたわね。
個別は根本的な解決になっていなかったり明かされていないことがあったりどうにもすっきりしないところが多かった。
ストーリーが良かったのはかなでルート。穂坂ケヤキとのお別れを決意するかなでさんが立派だった。
ヒロインの魅力がよく表れてたのは桐葉ルートかな。普段のフリーズドライな振る舞いとパソコンや携帯電話に戸惑う姿のギャップが良かった。必要ないなんて言いながらお揃いの機種を選んで、慣れないながらもメールを送り合って。そんな桐葉が、メールの着信音に耕平との繋がりを感じていたってところがとても良い。
副会長は個別ルートが一番中途半端ではあったが、突撃副会長と呼ばれるだけある真っ直ぐに突き進む性格が見ていて快い。あと単純に見た目が大好き。初めて一目惚れしたのはたぶんこの人。
不満が強いのは陽菜ルートだろうか、負い目から身を引くようなストーリーは僕の最も忌むところである。
TRUEルートが圧巻で、個別で抱いた不安を見事吹き飛ばしてくれた。
全ルートを踏まえた上で、伏線を回収し生徒会メンバーについても掘り下げていきながら、物語の核心に迫っていく。一度に伏線を回収し切ってしまうようなことがなく、うまく分散されているので最後まで飽きることなく読み進めていける。解決パートでまとめて怒涛の答え合わせをされるより、こうやって物語の中で自然に明かされていく方がやっぱり巧さを感じる。
結末もみんな幸せになった最高のハッピーエンド。伽耶様幸せになって良かったね……。桐葉と笑い合ってるところ見ると幸せすぎてもう泣いちゃう。
オーガストのいいところの一つは、悪役の扱い方が巧いところだろう。
伽耶様のように、バックグラウンドが綿密に描かれた、単なる悪いやつではない理由や信念を持った一人の人間としての悪役。エロゲに限らずチープな悪役が量産される中、こんな悪役が生み出せるからシリアスもおもしろい。
悪役だろうが不快なキャラクターが存在しないこと、大事。
もう一つオーガストのいいところは、主人公とヒロインだけでなくサブキャラにもしっかり出番があること。
会長や東儀先輩がかっこよく活躍してて大満足。
サブキャラでなくヒロインだが、伽耶様に真っ向から意見をぶつけていく白ちゃんもかっこよかった。控えめに見えて大事なところでは芯が強い子、かっこよくて好きです。
しかし生徒会メンバー以外はさすがに扱いきれなかったようでTRUEルートは出番少なめ。
前半で悠木姉妹のことをしっかり回収しているので問題ないが、それ以降ではあまり登場しない。
平司もめちゃくちゃいいやつなだけにTRUEでも友情を発揮してほしかったし、まるちゃんとかももう少しなんかあってもよかったかもね。
アオノリはまあいいや、いい先生だったし。というか昔はけっこう遊んでた、みたいなちょっとした個性がふと見えるだけでも、サブキャラとしては十分すぎるんだよね。
こうやってすべてのキャラクターが「生きてる」からオーガスト大好きなんですよ。
個別だけで評価すると物足りないものがあるが、全てのまとめに相応しいTRUEで完璧に取り返してくれる。
桐葉のエンディングが横書きになってる細かいとことかも好き。
ベタ褒め大絶賛信者丸出しの感想になってしまった……。