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SakuRambo_sonさんのリアルエロゲシチュエーション!DTの長文感想

ユーザー
SakuRambo_son
ゲーム
リアルエロゲシチュエーション!DT
ブランド
自宅すたじお
得点
64
参照数
856

一言コメント

シチュエーション・シナリオ共に前作より弱くなってる気がするなー。いろいろと新しいことをしようと試みている点は応援したい。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

べたべたに甘えさせてくれる絢音お姉ちゃんとななかママのいる姉川家に産まれ直したい。毎日母娘丼を振る舞ってくれそう。ななかママと本番含めもっとえっちしたかったよぅ。
お姉ちゃんの乳首のほくろがせくしーだった。
フラグクラッシュに対しては主人公が積極的に動くことでそれを防いでいたらしい絢音ルート。しかしそのあたりは姉さんがほんの少し推測する程度で、しっかり説明・回収はされずけっこう投げっぱだった。

陽菜乃はフェラと後背位がどれもえっちだなと思いましたまる
「恋愛対象として認識していないからフラクラが起きない」というセフレな幼なじみ。こんだけいろいろヤってて恋愛対象だと思ってない瞬くん、畜生では?w

リアエロシリーズの特長である攻めたシチュエーションは恵那に集中していたような。嗜好としては前作の千景に近い。人を選びやすい内容のヒロインね。
フラクラくんが一番本気だったルートであり、死にがちな恋愛童貞という言葉がまだ微かに呼吸していたルート。

メイン3人は全員瞬が好きだという自分の気持ちを押し付けている言動が多く、悪く言えば瞬の気持ちを考えているようにはあまり見えなかった。
そんな女ばかりな中で、「あいつには幸せになってほしい」と誰よりも瞬のことを考えてサポートし続けていたのが、祭ちゃんである。もうこの娘正妻でいいでしょ。姉川家に産まれつつ、彼女を娶りたい。
友達感が強い娘なので、彼女とのHシーン(特に最終分岐より前の)は恋人未満の女の子とHをしているという背徳感があって良い。
他が肉食狼ヒロインしかいないので、Hシーン中の彼女の恥じらう姿は一層かわいく映る。まあ初ックスで尻の穴舐めてくるぐらいだし、この娘も大概なんだけどねw
ラストCGは珍しい構図できたな、と。あえてルートヒロインを映さないというのもいいですね。

那由多は黒髪生徒会長という属性だけ見たら真面目堅物ヒロインっぽいが、そこはリアエロシリーズなのでお察し。まともな子はどこにいるんだ……。

澪姉さんからの好意は暗示にとどまらず最序盤で明言されているにもかかわらず、澪ルートどころかHシーンも無いのが意外だった。意外だっただけで、欲しかったかというとそういうわけではない。
というのもこの姉さん、作中でのムーブがなかなかに問題児なのである。
まず初っ端からして、瞬と恵那&陽菜乃の問題なのに何故お前が取り仕切ってるんだと。何故あなたが期限とか決めてるんです?
陽菜乃ルートでは要らんこと言って二人の仲を乱してくるし、絢音ルートではいきなりヒス起こして認めないとか言い出すし。
いやほんと、何様?保護者代わりとはいえ、口出ししすぎでは。
自分は(実姉という立場から仕方ないところはあるものの)瞬にはまったく好意を伝える勇気すらないくせに、他人の好意にどれだけ口出すのよ。

この姉に「保護」されている主人公にも問題がある。
姉に期限なんて設定されずとも自分で決めろよ。陽菜乃ルートや絢音ルートの問題も、姉に干渉されすぎである。
絢音ルートによるとフラクラは瞬から動くことで防ぐことができるらしいので、これに悩まされ続けてきたということはよっぽど主体性・積極性に欠けた人間なんだろう。
それに加えいきなり2人以上の女の子に迫られている割には日常の振る舞いが冷静で、あまり情熱を感じられない主人公だった。
消極的なのはフラクラのせいもあるけどね。



先にも述べたが、普通のキャラゲーではあまり見ることのできない攻めたシチュエーションがこのシリーズの売りだと思っていた。
しかし本作はその点を満たしているのは恵那のHシーンのみであり、他ヒロインは普通の範疇に収まってしまうHシーンがほとんどだったと思う。恵那以外で希少価値を感じたのは、陽菜乃への放尿ぶっかけぐらい。シリーズを重ねるとどうしてもネタ切れになるのは仕方ないが……。
トイレと更衣室のHシーンがやたら多いのもネタ切れの影響だろうか。4回ずつぐらいなかった?スタッフはトイレと更衣室をラブホと勘違いしている可能性がある。

恵那と陽菜乃が瞬を奪い合う形であるにもかかわらず、こことの3Pはなし。うっせやろ。
そこはち○ぽ取り合うフェラのHシーンとかあってもよかったのでは?前作まではあったよね。
シチュエーションが丸くなったこともあり、内容を非抜きキャラゲーに寄せたかったのかなと思わなくもない。このシリーズに求めてるのは抜きゲー寄りのキャラゲーよりもキャラゲー寄りの抜きゲーなんだがな。
貧乳(Bもあるけど)の姉さんにHシーンがないため、そっちも好きな身としては貧乳枠がなくなっていたのも残念。



今作のコンセプトは「恋愛童貞」をヒロインに奪われること。
恋愛童貞とはなんだろうか。
いや、主人公にとっての初めて(Hに限らず)だというのは理解できるのだが、読み手目線でどういう意味を持つのか、ということである。
現実には「恋愛童貞」である人も少なくはないと思うが、エロゲ(或いはその他エロ媒体)の中では既にいろんなことを経験してきた人がほとんどだろう。私もそうだ。
主人公にとって初めてのことでもこちらにとってはもう特に新鮮味がないことなので、童貞を奪われているという実感がまったくなかった。よっぽどうまく感情移入できる人でなければこのコンセプトを楽しむことはできなかったのではないかと思う。無難なキャラゲーだけしか経験のない純粋な人であればドキドキしながらプレイできたんだろうか……。

恋愛童貞を奪われたときのトロフィーシステムもまだまだ改良の余地があると思う。
いわゆるゲーム性のあるゲームであればトロフィー獲得に挑戦するのもおもしろくなるのだが、如何せんこれはただクリックするだけのADV。選択肢もあるものの特に複雑というわけでもなく、普通にやっていれば知らん間にコンプリートできてしまう。トロフィー収集とADVとはかなり相性が悪い。
集めたトロフィーはおまけから確認できるので、ここでプレイ中の思い出を振り返るのには良いシステム……になるかと期待したが、CGやキャプチャもなく、ただ「〇〇した。」と無機質なメッセージが表示されるだけ。うーん。
収集の楽しみが薄いのはADVだからと割り切るにしても、ここはもっとおもしろくできたんじゃないかなー。たとえばそのときの主人公の感想とか他キャラのセリフとか入れるだけでも、おもしろくなったと思うんだけどなー。
恋愛童貞という弱い要素を多少でも印象づける意味では、無いよりはマシなシステムだったかもしれない。

重いおっぱいがぶるんぶるん揺れるアニメーションはとても良かった。スペックによってはPCも重いけど。



お姉ちゃんとママ、祭ちゃんのキャラクター力は高かった。
しかし全体で見たときには、シチュエーションが丸くなっていたり、Hシーン以外のストーリーが弱かったり、そもそものコンセプトだったり、良くない部分が多い。

良質なアニメーションと新しさを模索する姿勢は強力な武器だと思うので、守りに入らずに攻めの姿勢で尖ったエロゲを作り続けてほしい。